デイリーレポート

色々を楽しめる多彩な嗜好のあるジャジーなステージに感動!! 次回も楽しみ
5/17(土)は《小田桐和寛スペシャルセッション》メンバー 西口明宏(ts) Akira Ishiguro(g) パット・グリン(b) 小田桐和寛(ds) さん
▶昨夜はパットさんが思いもよらぬ楽器、チューバを遠路大きなタクシーで搬入されて演奏されました!! 私はこの楽器を見聴きするのは初めてで感動しました。ちなみに、チューバはユーホニアムより大きく、ユーホニアムは抱えて演奏できますがチューバは立って演奏されます。ユーフォニアムはメロディーラインを奏でることも多いのですが、チューバはもっぱらベースラインを低音でサウンドの土台を支えます。パットさん、ありがとうございました。
▶ピアノレスだったので、昨夜の小田切さんはステージ向かって左側にドラムスをセッティング。ノッてくるとピアノ演奏を披露してくださいました。最近のジャズミュージシャンは、どんな楽器もこなされます。とにかく色々楽しめたステージでした。小田桐さん、メンバーの皆さん、ありがとう!!
★この楽器をまた聴きたくて、パットさんに 「ぜひ次回も持参して聴かせてほしい」 とお願いしました。パットさんは快諾してくださいました。その日は来月6/12(木)《パット・グリン&阿部大輔デュオステージ》です。一聴に値しますよ。
▶演奏曲は1st.set…西口明宏作♪Campfire。パット・グリン作♪Crossing。Akira Ishiguro作♪Inchant、同じくAkira Ishiguro作♪Musashimaru (武蔵丸)。
▶2nd.set…J.コルトレーン♪India。テナー・サックス奏者率いる英国ブラック・ジャズの最高峰と言われロンドンを拠点に活動するアフリカ系サンズ・オブ・ケメットの♪Beware。小田桐和寛作♪Nostalgia Day。サックス奏者ジョー・ロヴァーノ♪Cymbalism。
西口明宏作♪Mangrove。アンコール曲は小田桐和寛作♪Do You Like It でした。
===以下当店のステージの様子はいつもの常連 K さんの投稿から転載させていただきます。K さんいつも臨場感溢れるレポートありがとうございます。===
▶小田桐さんはほぼ毎月BODY&SOULでリーダーライブを開催されています。今回は 西口明宏さん(ts,ss) Akira Ishiguroさん(g) パット・グリンさん(b)とのスペシャルセッションで、メンバーの皆さんのオリジナル曲を中心に演奏されました。
▶ピアノレスの構成で、ステージ左に小田桐さんのドラムス、右にパットさんのベース/チューバ、フロント左に西口さんのサックス、右にIshiguroさんのギターという配置でした。1st.セットは、小田桐さん以外のメンバーのオリジナル曲を演奏されました。
▶まず西口さんの♪Campfireで、小田桐さんのドラムスから始まり、西口さんのテナーサックスソロになります。悠々と吹いていき、少しずつ強い音になります。小田桐さん、パットさんも笑顔を交わしながら軽快に並走し、西口さんは高く、伸びやかな音色を響かせます。Ishiguroさんのギターソロでは、滑らかにピックを動かしながら、速度を上げていきます。一音の残響を伸ばしたり、強く弾いたりと多彩な音色で演奏していきます。
▶パットさんのベースの演奏は、二日前にもBODY&SOULで聴かせていただいたのですが、本当にパワフルな音色です。高速に弾き、とても強く、奥行きのある立体的な音が響きます。小田桐さんは軽やかに、ドラム、シンバルを次々と連打していきます。西口さんのテナーが戻り、アンサンブルで、華やかに演奏が進みました。
▶ベーシストのパットさんは、SNSに「possible tuba sighting as well…」と投稿されていて、♪Crossingでチューバの演奏を披露されました。演奏は、パットさんのチューバの重低音から始まります。椅子に座ったパットさんは膝の上にチューバを乗せ、4つのロータリーバルブを押しながら演奏していきます。しばらくパットさんのソロ演奏が続き、深く、温かい重低音を響かせ、リズミカルに吹き始めると、小田桐さんのリムショット、シンバルと、Ishiguroさんのギターの音が続きます。西口さんはソプラノサックスを吹き始めます。
▶ギターソロ、ソプラノサックスソロに続いて、改めてチューバソロになります。パットさんは目を閉じてじっくりと吹いていき、ドラムス、ギターが柔らかく並走します。深みのある低い音色で吹き、小田桐さんのドラムソロに繋ぎます。小田桐さんは、マーチのように叩き、丁寧にドラム、シンバルを叩いて、この曲の演奏の味わいを深めていきます。
▶1st.セットでは、この後、Ishiguroさんのオリジナル二曲を演奏されました。♪Enchantでは、Ishiguroさんがギターソロで、独特の超絶技巧の演奏を披露されました。ずっと目を閉じて、静かな表情で、熱くギターを弾き、小田桐さんが端正にリズムを刻み、後半では華やかに演出します。▶♪Musashimaruでは、Ishiguroさんのギターと、西口さんのテナーが交互に前に出て演奏し、バンド全体がアンサンブルで盛り上がっていきました。
▶2nd.セットでは、小田桐さんのオリジナル曲の♪Nostalgia Day、小田桐さんが大好きという西口さんの♪Mangroveの演奏が圧巻でした。
▶♪Nostalgia Dayは、二年前の夏に初めて聴かせていただいた印象深い曲です。その時に、子供の頃の小田桐さんが、補助輪を外した自転車に初めて乗れた時の思い出を書いた曲と伺いました。補助輪を外し、お父様かお母様が、自転車の後ろを支えて走り始め、「持ってる?」と聞くと、「持ってるよ!」と答え、そのままずっと走り続けても遠くで「持ってるよ!」と答え、いつの間にか一人で走っていた…という素敵なエピソードが忘れられません。
▶小田桐さんが立ちあがり、ピアノの前に座り、弾き始めます。会場へ来ていた小さなお子さん二人が、小田桐さんの後ろへ来て、興味深そうに見守ります。小田桐さんは綺麗なメロディーを弾き、Ishiguroさんのギター、パットさんのアルコが情感を煽ります。
▶静かにピアノを弾いて、西口さんがソプラノサックスを吹き始めると、小田桐さんはドラムスの席へ戻り、柔らかそうな素材のブラシでシンバルに触れていきます。スティックに代え、シンバルを叩き始め、Ishiguroさんの美しいギターソロ、高く、刺激的な音で吹いていくソプラノサックスソロと演奏が続いていきました。この日、最も心に残った一曲になりました。
▶♪Mangroveでは、西口さんの大迫力のソプラノサックスの音色から演奏が始まります。小田桐さんのドラムスが続き、二人でしばらく演奏を進めます。
▶西口さんのソロでは、高らかに、刺激的な音で吹き、なんて物凄い音色だろう、と感じます。パワフルな音色のまま、速度を上げてスリリングな演奏を進め、さらに激しく、複雑な音色を響かせました。小田桐さんはドラムソロで軽やかに叩き始め、高速に叩いて、豪快な演奏で2nd.セットを締めくくりました。
▶アンコールは、人気の高い♪Do You Like Itで盛り上がり、楽しい雰囲気のまま、終演となりました。メンバーそれぞれが個性的で、西口さんはテナー、ソプラノサックス、それぞれに豪快で刺激的な音を、Ishiguroさんは静かな表情で超絶技巧の熱い演奏を、パットさんはパワフルなベースに加え、なかなか見られないチューバでの深く低い音で楽しませてくれました。
▶小田桐さんは、常に強い集中力を感じさせつつ、バンド全体の音を繊細に演出し、ソロ演奏では多彩でダイナミックな演奏で観客を魅了していました。
▶各ソロの後、各曲の演奏の後の拍手はとても大きく響きました。また次回の小田桐さんのリーダーライブが楽しみです!!















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