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(2025年9月29日付 Sept 29th)

デイリーレポート

ツアーを通じて育まれた三人の完成度の高い音楽性豊かな新たな世界を堪能したレコ発ライブ

ツアーを通じて育まれた三人の完成度の高い音楽性豊かな新たな世界を堪能したレコ発ライブ

Kyoko

2025年10月05日 日曜日

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10/4(土)は《鈴木瑶子トリオ 2nd Album releasetour vol.2 umi》 鈴木瑶子(pf) 小美濃悠太(b) 北沢大樹(ds) さん

▶週末昨夜は 鈴木瑶子(pf) 小美濃悠太(b) 北沢大樹(ds) さんトリオのアルバム 「umi」 リリースツアーが東京に還ってきた最終日でした。このトリオは前回聴いたと時とは比べ物にならないほど完成度が高くなっていて、驚きました!! 北澤さんの演出力も素晴らしく、三人が長いツアーを通じて培い育んできた新たな音世界です。気持ちがひとつになって演奏しているのが良くわかりました。私だけでなく、前からお聴きになっていたお客さまも、同じことを感じたと話しておられました。大きく成長したトリオ、これから先が楽しみです。私も頑張って長生きしなければ。
◉お馴染み倉田さんが facebook に投稿してくださっさいました。どうぞご覧になって下さいませ。
まずは演奏曲から。
▶1st.set…(☆印はアルバム収録曲ではない曲です)
☆鈴木瑶子作♪Apricot Jam (あんずのジャム)…甘酸っぱいメロディが印象的な瑶子さんの代表的オリジナル曲。“時の流れ”をテーマにした美しいバラード瑶子作♪Time Goes By。☆ミュージカル 「Very Warm for May」 よりジェローム・カーン♪All the Things You Are。瑶子作 遊び心にあふれた曲♪Tipsy Whimsy (ちょっと酔った気まぐれ)。瑶子作♪Progress (成長前進)。瑶子作♪KOMA…止まりそうで止まらないコマのようなサウンド。
▶2nd.set…波のようなリズムと流動的なハーモニー瑶子作タイトルチューン♪umi。変拍子や不安定な和声が“謎”を象徴する♪Unsolved Cubes (未解決の立方体)。☆瑶子作新曲 温かみのあるメロディ♪Coffee。☆お馴染みのスタンダード曲♪My Favorite Things…ちぐはぐなアレンジのユニークな構成。瑶子作 美しいメロディの♪Longing (憧れ)。瑶子作♪Monochrome…色彩を排したシンプルな世界観の曲。アンコール曲は瑶子作♪Walking Walking Walking でした。
=====以下は倉田さんの投稿の転載です。特に演奏曲の解説を丁寧に書いておられます、ぜひご覧ください======
▶ジャズピアニスト&作編曲家 鈴木瑶子さんの 2nd アルバムで、初のトリオとしてのアルバム『umi』のリリース記念ライヴ。共演は録音メンバーの小美濃悠太さん(b)北澤大樹さん(ds)です。土曜日ということで予約無しの方がいらして、途中から満席の店内になりました。
▶アルバム『UMI』収録曲を中心に、瑶子さんのオリジナル曲、スタンダード曲、さらにはアンコールで、北澤さんのオリジナル曲も演奏されました。
▶♪Progress (成長前進) は昨年、瑶子さんが小美濃さんをバンドメンバーに迎え、初めてこの B&S に出演された時に、新しい門出に相応しい曲として演奏された曲です。緊張感とともに演奏していく様子は、常に凛とした決意を感じさせます。
▶♪Time Goes By は、2022年11月の B&S でのライヴでは、できたての新曲として演奏された曲です。瑶子さんと小美濃さん北澤さんの深い“音の会話”が印象的で、芸術性の高い演奏になりました。
▶1st.セットと2nd.セットで一曲ずつスタンダード曲を演奏されました。♪All The Things You Are は北澤さんの大学の友人でギタリストのホレス・ブレイさんが、東北でのツアーに遊びに来られ、面白いアレンジがあるんだけどと紹介されたものだそうです。★ホレス・ブレイさんは先月の北澤さんのリーダー出演ステージにシットインで何曲か弾かれました。詳しくは当夜のレポートをご覧下さい)
▶2nd.セットに演奏された♪umi はアルバムタイトル曲で、瑶子さんが思い浮かべた横浜の海の情景を、小美濃さん北澤さんとの演奏で表現したという作品です。
▶瑶子さんは B&S でのリーダーライブには、必ずと言ってよいほど新曲を書いて来られます。今回も新曲♪Coffee を演奏されました。ゆったりとリラックスした曲調で、ツアーの思い出を楽しみつつ少しだけ新しい一歩を踏み出していくような気もする心地良い一曲でした。
▶♪Unsolved Cubes、♪Longingは、小美濃さんが参加後、初めて B&S で新曲として演奏された曲です。圧巻は♪Longing で、瑶子さんの感情表現が最も激しく、強く表れる演奏になりました。
▶ゆったりとしたピアノ、ブラシを回しシンバルに触れる涼やかな音、ポツリとした温かいベースの音色が響きます。柔らかい音を長い残響で弾く小美濃さんのベースソロでは、北澤さんがブラシを回す音が寄り添います。瑶子さんがピアノを優しい音色で弾き始めます。微笑みながら、愛おしそうに鍵盤を弾いていき、少しずつ強く弾き遂には穏やかな表情で、強く鍵盤を叩き続けます。北沢さんがバチでドラムを小さく叩き始め、瑶子さんに寄り添います。
▶瑶子さんは鍵盤を叩き続けその音を受け止めるように、北澤さんがバチで叩くドラムの音が大きくなっていきます。さらにスティックに持ち替え、強い音で叩き激しい情感を描きます。瑶子さんは北澤さんの音を聴きながら、泣くようにしてピアノを弾いていき、大きな笑顔を小美濃さんに向けます。音が小さくなっていき、しみじみと演奏を結びました。観客が心を大きく揺さぶられる一曲です。
▶アンコール曲は、北澤さんが友人のホレス・ブレイさんとの演奏のために書いたという新曲♪In Izu He Is Still Walkingでした。”He”は北澤さんのお祖母様の弟の はるお さんで、子供のころ北澤さんとお姉さんを色んなところへ連れて行ってくれて、可愛がって下さった方だそうです。9月初めに他界され、はるお さんが天国に行く前に伊豆の心地良い海岸を歩いている情景を想像しながら書いた曲とのことでした。▶瑶子さんがゆったりと弾くピアノ、小美濃さんがぽつりと弦を弾く音、北澤さんがブラシを回す涼やかな音が溶け合うように響きます。ピアノは明るい響きで弾き、華やかな演奏になり、ベースは残響の長い音で緩急自在に大きく弾いて、ブラシでドラムとシンバルを叩き、ドラムの上で回す音が響きます。最後に北澤さんがブラシでシンバルに小さく触れて微かな音を響かせ、しっとりと演奏を終えました。
▶終演後はアルバム販売とサイン会が行われ、長蛇の列ができました。京子ママに 「今日は満席でお忙しかったですね。演奏は聴けましたか」 と伺うと 「しっかり聴けましたよ。良い演奏だったワ」 と仰っていたのが心に残りました。
▶BODY&SOUL での瑶子さんのリーダーライブを聴くと必ず新鮮な体験があり、また次も来たいと感じます。瑶子さんトリオがリリースツアーを終え、これからどのように活動を進め、どのような音楽を生み出して行かれるのか楽しみです。

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