デイリーレポート

週末で予約無しのお客さまがいらして賑わう店内に展開された2ホーンのセンスいいジェズ
10/3(金)は《佐藤潤一リーダークィンテット》メンバー 佐藤潤一(b) 駒野逸美(tb) 石川広行(tp) 平倉初音(pf) 北沢大樹(ds) さん
▶10月第1週末の昨夜は《佐藤潤一リーダークィンテット》今回佐藤さんが選んだメンバーは 佐藤潤一(b) 駒野逸美(tb) 石川広行(tp) 平倉初音(pf) 北沢大樹(ds) さん。
フロントに逸美さんのトロンボーンと石川さんのトランペットを選んだ佐藤さんのセンスの良さを感じました。ピアノトリオメンバーもとても良く、フロントの二人を自由にしつつしっかり支えている感じがとても良かったです。演奏曲も幅広くてブルースから始まって最後はシナトラナンバーで終わるシャレたステージング。
▶客席にはいつもように駒野さんのお父様がいらして、お嬢さんの演奏を目を細めて熱心にお聴きになっておられました。父親はいくつになっても娘が可愛いのですね。私もそんな亡き父を思い出しました。今のように携帯電話もない時代、踊りのレッスンで夜遅くなると何時も駅の近くのビリヤード屋で玉突きしながら、私の帰りを待ってくれていました。もうとっくに父の享年を超えているのに…私も歳をとったのですね。
◉昨夜も常連の倉田さんがいらしていたのでステージレポートをお願いしました。本当に動画を見るように演奏の様子が手に取るようにわかりますよ。
まずは演奏曲メモから。
▶1st.set…T.モンクの代表的ブルース♪Blue Monk。ミュージカル 「Very Warm for May」 よりジェローム・カーン♪ All the Things You Are…ミュージカル自体はヒットしなかったようですがこの曲がスタンダード曲として定着。ギタリスト ジム・ホール♪ Waltz New。ホーギー・カーマイケルのヴォーカル曲♪The Nearness of You。ベーシスト デイヴ・ホランドの変拍子の曲♪Shadow Dance。
▶2nd.set…佐藤潤一作♪Red Brown。トランペッター リー・モーガンのボサノヴァ調の曲♪Ceora…リー・モーガンの造語で 「愛しい人」 的な意味。ピアニスト ミッチェル・フォアマンの♪Gorgeous…小曽根真さんのアレンジが有名です。平倉初音作♪Moon and Venus (月と金星)。アンコール曲は古いアメリカンPOPSシナトラナンバー ジミー・ヴァン・ヒューゼンの♪It Could Happen To You でした。
======以下倉田さんのfacebook 投稿より転載させていただきます======
▶ベーシスト 佐藤潤一さんのリーダーライブ。佐藤さんはここで定期的にリーダーライブをされていますが、今回の編成での出演は二回目だそうです。スタンダード曲と佐藤さん平倉さんのオリジナル曲を演奏されました。私は仕事で遅れ 2nd.セット からのレポートになります。
▶1曲目は佐藤さんのオリジナル曲♪Red Brown は二年前まで佐藤さんが実家で飼っていた赤茶色の猫を想って書いたワルツ曲。佐藤さんは猫カフェにはまっていて、月に1~3回程度通っているそうです。そこで推し猫のお誕生日会があり、その猫を抱っこしてチェキを撮れる権利を懸けたじゃんけん大会で、見事優勝した…という話で観客をほっこりさせ笑わせます。
▶平倉さんの静かで力強い一音から演奏が始まり、駒野さんの穏やかで温かい音色のトロンボーン、石川さんが高らかに吹くトランペット、平倉さんがしなやかでパワフルな音色で弾き進むピアノ…各ソロに続いて佐藤さんのエレキベースソロになりました。愛情を感じる優しい音色で、観客にというよりは、猫さんに語り掛けるように弾いていきます。独特の抑揚で残響を操り歌うようにして弾き、情感を増していきます。最後は猫さんに対する想いが溢れるような演奏になりました。アンサンブルで、しっとりと演奏し華やかに結びます。演奏が終わると、佐藤さんは大汗になっています。
▶♪Ceora では、駒野さんが一時退席され石川さんのトランペットにフィーチャーした演奏になりました。石川さんは前後に大きく動きながら、躍動感豊かに強い一音を連ねていきます。悠々と吹き、高らかな音色で華やかに演奏を進めます。北沢さんが美しいシンバルのサウンドで寄り添い、綺麗な空気感を創ります。
▶駒野さんが戻り、バラード曲♪Gorgeous の演奏になります。平倉さんがしばらくピアノだけで綺麗なメロディーを弾き、石川さんのトランペット北沢さんのリムショットのリズム、佐藤さんのベースが続き駒野さんのトロンボーンの音色が柔らかく重なります。駒野さんのソロパートになり、腕を伸ばし大きなストロークで吹いていき、しみじみとした温かい色彩で会場を包みます。
▶残響の短い音色で歌うように弾く佐藤さんのベースソロを受け止めるように、平倉さんが優しい音色でピアノソロを弾き始めます。少しずつ強いタッチになり速度を上げ、よりシャープな打鍵で弾いていき、歌いながら演奏を進めます。さらに強度を増していき、車の運転でカーブを切るような動作で弾いて大きく歌い、遂には椅子から飛び上がるようにして躍動感豊かに弾いていきました。北沢さんが呼応して、大きなサウンドで並走します。
▶本当に平倉さんの演奏はダイナミックと感じましたが、真骨頂は次の平倉さんのオリジナル曲♪Moon and Venus の演奏でした。軽快にピアノソロを弾き始め、佐藤さんが速いリズムを刻んでいくと、いつの間にかとてもスリリングなスピードで弾き進んでいます。上半身を大きく動かしながら豪快にピアノを弾き、超高速の演奏になっていきます。北沢さんのドラムスが大きく並走し、平倉さんは両手を振り上げ鍵盤に叩きつけるようにして、もの凄い力感で弾いていきます。トリオが疾走していき、石川さんのトランペットソロ、駒野さんのトロンボーンソロも指摘的な演奏になりました。さらに北沢さんが、しなやかで豪快なドラムソロを披露されました。
▶素晴らしい演奏に大きな拍手がおくられ、すぐに手拍子に変わります。アンコールでは♪It Could Happen To You を心地良いサウンドで演奏し、まだ熱気が残る会場に、佐藤さんのリーダーライブの幕を降ろしました。
▶このメンバーでの三回目のライブが、とても楽しみです!!














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