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(2025年10月29日付 Nov. 29th)

デイリーレポート

華やかな二弦編成の珍しい豪華クァルテットサウンドを楽しんだ夜

華やかな二弦編成の珍しい豪華クァルテットサウンドを楽しんだ夜

Kyoko

2025年10月30日 木曜日

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10/29(水)は《ZARUKAMEmoto》メンバー 池本茂貴(tb) 武本和大(pf) 亀井友莉(vln) 村岡苑子(vc) さん

▶昨夜は《ZARUKAMEmoto》という二弦編成のユニットで、メンバーはトロンボーン池本茂貴さんピアノ武本さんに、バイオリンとチェロの二弦の豪華なサウンドを楽しませていただきました。弦楽器が入るとサウンドがゴージャスになりますね。詳しいレポートは倉田さんにお願いしましたのでご覧くださいませ。
◉演奏曲は
▶1st.set…ZARUKAMEオリジナル曲♪New World/池本茂貴作♪Hidamari (陽だまり)/武本和大作♪As Time Goes On/池本茂貴作♪Oath/アルゼンチンのアストル・ピアソラ♪Libertango (スペイン語 新しいタンゴ)。
▶2nd.set…A.C.ジョビン♪Chega de Saudade (ポルトガル語 もう悲しみはいらない)/チック・コリアの♪Spain/ZARUKAMEオリジナル曲♪Sou/武本和大作♪Birth/アンコール曲はZARUKAMEオリジナル曲♪この道の先に でした。
【以下は倉田レポートです】
▶トロンボーン奏者/作編曲家の池本茂貴さんと、ピアニスト/作編曲家 武本和大さんの“moto”と、ヴァイオリニスト亀井友莉さんとチェリスト村岡苑子さんによるユニット“ZARUKAME”のコラボ。活躍の場が異なる二組によるライブステージで BODY&SOUL だけの初の試みでした。
▶池本さんは2022年に結成されたラージ アンサンブル isles やリーダー クインテットなどで活動。武本さんはご自身のピアノトリオ THE REAL に弦楽四重奏とパーカッションが加わったリーダー プロジェクト THE REAL Veleria などで活動をされています。お二人は同い年で今年30歳。大学一年の時から約十年間デュオで演奏をされているそうです。
▶亀井さんと村岡さんは、King Gnu、Vaundy、SEKAI NO OWARI、Mrs. GREEN APPLE などのライブサポートや楽曲制作、映画「鬼滅の刃」「君の名は」やアニメ/ゲームのレコーディングなどもされているそうです。結成は2020年で、オリジナル曲からタンゴまで、幅広いレパートリーでライブ活動を展開されています。
▶2023年6月の King Gnu のスタジアムツアーで、池本さんと亀井さん、村岡さんがご一緒になったのがご縁の始まりで、いつか一緒にやりましょうということで昨夜のステージが実現。武本さんと亀井さん、村岡さんとは今回が初共演でした。
▶ステージに登場し池本さんがご挨拶とメンバー紹介。村岡さんのチェロと武本さんのピアノが勢いよく演奏を始め、すぐに池本さんのトロンボーン亀井さんのヴァイオリンが続きます。亀井さんは華やかな音色で弾き、村岡さんの重厚なチェロの音色が重なります。
▶チェロとヴァイオリンが交互に前に出て、武本さんの力強いピアノと共にドラマティックなアンサンブルになります。亀井さんがダイナミックな音色でヴァイオリンソロを披露され、武本さんが繊細な音色のピアノソロで続き力感を増して大きく弾き進みます。
▶アンサンブルを挟み、池本さんが温かい音色でトロンボーンを吹き、亀井さんのヴァイオリンの華麗な音色が重なり強く情感を煽ります。四人それぞれが前に出てはアンサンブルで進み、池本さんがダイナミックなトロンボーンソロを吹いて、鮮やかに ZARUKAMEの♪NEW WORLD の演奏を結びます。池本さん武本さんと亀井さん村岡さんがお互いに強く刺激し合いながら、この曲の世界観を何倍にも大きく広げていくような演奏でした。
▶この日のセットリストはとても豪華なものでした。池本さんは isles の♪Oath、武本さんは THE REAL Veleriaの♪Birth、と二人のリーダー プロジェクトの代表曲を、ZARUKAMEの亀井さん村岡さんは、最も大切にされている曲の一つ♪Sou を演奏されました。
▶13名のアンサンブルのために書かれた♪Oathでは、華やかさの中に哀愁を感じさせる村岡さんのチェロ、強い音色で大きく揺れ動く情感を伝える池本さんのトロンボーン、優しく繊細に弾く武本さんのピアノの各ソロ、フィナーレの高らかなトロンボーンを中心とするアンサンブルが印象的でした。
▶深い悲しみに光が射すという構成の♪Sou は亀井さんと村岡さんがメロディーを持ち寄って作った曲だそうで、ヴァイオリンとチェロが交互に前に出て重なり、ピアノが寄り添い、温かいトロンボーンの音色が癒しを与えるような演奏になりました。
▶9名のアンサンブルのために書かれた♪Birthは、武本さんの強い意志を感じるピアノの音色から始まり、大きく歌いながら弾くピアノソロ、パワフルに吹くトロンボーンソロを中心に、ヴァイオリン、チェロが続きます。ZARUKAMEさんならではの華やかな音の魅力で、ドラムスとパーカッションの無い新たな壮大な風景が描かれます。
▶さらに、ヴァイオリンとチェロの魅力を生かした♪Libertango、クラシックの優美さとラテンの情熱、ジャズの自由が融合した音楽と言われ、ZARUKAMEmotoの皆さんにはぴったりの♪Spainなど、圧巻の演奏でした。
▶ZARUKAMEのお二人にとっても moto のお二人にとっても、それぞれの新境地を拓く峻烈なライブステージになったように感じられました。BODY&SOUL でしか体験できない、さらに進化した再演を楽しみにしています。

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