デイリーレポート
今年の掉尾を飾るのに相応しいステージを堪能した暮れも押し迫った昼下がり
12/28(日)聴き納めデイタイムライブ《The Quartet》メンバー 武本和大(pf) 佐藤潤一(b) 小田桐和寛(ds) さんに当店初登場 鈴木雄太郎(tp) さん
▶リーダー佐藤さんの常連トリオメンバーに、トランペッター鈴木さんが入って今年の最終日に相応しいステージになりました。鈴木さんのトランペットは、とても素直な音色の気持ちの良い演奏で、終演後お話しを伺うと当店南青山の頃に出演したことがあるとのことでした。私は記憶がなく、素晴らしい演奏でビックリしました。来年はぜひこのメンバーでまた聴きたい、と早速ブックしました。3/25(水)に売れっ子の皆さんの調整がつきました。桜が咲き始めるころです。きっとファンなられると思いますよ。
◉常連の倉田さんがいらしていたので、ステージの様子をお願いしました。
▶1st.set…
D.エリントン♪Caravan/武本和大作♪A Place/C.ベイシー楽団で知られる(テナー奏者フランク・フォスター)♪Shiny Stockings/ホーギー・カーマイケルのバラード♪The Nearness of You/小田桐和寛作♪Jeak Blues。
▶2nd.set…
ミュージカル 「Very Warm for May」 よりジェローム・カーンの♪All the Things You Are/佐藤潤一作♪Red Brown (飼っている茶褐色の愛猫)/鈴木雄太郎作♪NTM/映画 「And the Angels Sing」 よりジミー・ヴァン・ヒューゼン♪It Could Happen to You/C.パーカーがヒントとしビバップ誕生の元となったと言われるレイ・ノーブル♪Cherokee/アンコール曲はT.モンク♪Blue Monk でした。
【倉田レポート】
《佐藤潤一さんトリオとゲスト》佐藤さんのリーダーライブでは、武本さん小田桐さんがレギュラーメンバーで、毎回ゲストを迎えて開催されています。
▶会場はほどよくお客様が入り、拍手の中メンバーがステージへ登場。武本さんのオリジナル曲♪A Place の演奏では、武本さんが綺麗なメロディーを弾き佐藤さんがエレキベースでテーマを弾きます。鈴木さんのトランペットソロになり、目を閉じて静かな表情で吹いていきます。少し左右に動き力感を増していき、いつの間にか刺激的な音で吹いていく演奏になりました。武本さんが、良い音~というように鈴木さんを笑顔で見ています。
佐藤さんが聴き心地のよい滑らかな音でベースソロを弾き、歌うようにして弾いていきます。武本さんが綺麗な音色で、小田桐さんが優しい音で寄り添います。武本さんのピアノが前に出てパワフルに弾き進みますが、音色にまろやかさと上品さが感じられます。小田桐さんのドラムソロでは、ドラムとシンバルを強烈に叩き、大迫力のドラムサウンドを響かせます。少し間をおいて武本さんのピアノからしっとりと弾き、佐藤さんがテーマを弾いて演奏を結びます。
▶♪Shiny Stockings、♪The Nearness of You の演奏に続き、小田桐さんのオリジナル曲♪Jeak Bluesの演奏になりました。小田桐さんがドラムスを叩いて演奏が始まります。鈴木さんが高らかにトランペットソロを吹き、小田桐さんが大きなサウンドで並走してバンド全体で疾走していきます。鈴木さんが吹くフレーズの中にテーマが聴こえます。武本さんのピアノソロではぐんぐんと速度を増して、パワフルでスリリングな演奏になりますが、所々でこの曲のテーマが聴こえます。小田桐さんのドラムソロは、ここまでの最大出力で豪快なドラミングで観客を魅了します。
▶2nd.セットでは、佐藤さんの人気曲♪Red Brown を演奏されました。この曲は、佐藤さんがご実家で飼っていた赤茶色の猫を想って書いた曲とのことでした。猫好きの佐藤さんは、猫カフェに行くのがお好きで空いているときに行き、転寝をしたら周りに七匹の猫が添い寝をしていて嬉しかった、と話し観客を笑わせ、会場をほっこりとした雰囲気にします。
▶武本さんがゆったりとピアノを弾き始めます。小田桐さんのブラシを回す音が優しく重層的に響きます。ピアノソロとなり、スキップするように軽やかに演奏が進みます。佐藤さんのエレベの温かい音色、小田桐さんのリズミカルなブラシが寄り添います。綺麗なフレーズを弾き速度を上げて、力感豊かに弾いていきます。並走するドラムスの心地良いサウンドに武本さんが笑顔になり、さらに勢いを増して弾き進みます。
▶鈴木さんのトランペットソロでは、明るい音色で観客に語り掛けるように吹き、速度を増していきます。佐藤さんのエレベソロでは、穏やかな優しい音色で歌うように弾き、楽しい佐藤節で大きな歌唱のような演奏になっていきます。アンサンブルになり、切ない情感を感じさせながら、バンド全体で華やかな演奏になっていきました。
▶鈴木さんのオリジナル曲♪NTM は、トリオが一斉に演奏を始めます。鈴木さんのトランペットが軽快に続き、ソロパートを勢いを増して吹いていきます。背を伸ばし良い姿勢で吹いていきますが、力が入ってくると左右に動き強い息で吹く力感が伝わります。小田桐さんのドラムスが、鈴木さんの背を押すように演出します。武本さんも軽やかにピアノソロを弾き、速度を上げて高速運転のようになっていきます。小田桐さんのドラムスが呼応して大きく並走します。アンサンブルになり、バンド全体で疾走し、鮮やかに結びました。
▶最後の曲は♪Cherokee で、佐藤さんのベースの速弾きと小田桐さんのドラムスの連打が競うように進みます。四人で爆走するような大熱演の演奏になりました。
▶毎回のことながら、佐藤さん武本さん小田桐さんのトリオは個性が際立ち、上質の演奏を展開します。今回はゲストの鈴木さんがトランペットの音色で花を添え、バラエティに富んだライブステージになりました。来年もぜひ楽しみに伺わせていただければと思います。
▶この日は、BODY&SOULでは年末のカウントダウンを残し、聴き納めライブとなりました。京子ママには、今年一年素晴らしい演奏を聴かせていただき、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします!!
















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