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【訃報】ジミー・コブさん、色んな思い出が浮かびます…

▶マイルス・デイビスの歴史的名盤「カインド・オブ・ブルー」にも参加し、多くのジャズ・ジャイアンツとの華麗な共演歴。ジャズ黄金期を支えた最後のミュージシャンとして後進のミュージシャンの鑑となり続けていたジミー・コブさんが、昨日、お亡くなりになりました。享年91。
▶当店とはとても関わりが深く、80年代「グレート・ジャズ・トリオ」の公演で来日した時が最初でした。このときのトリオメンバーは、ハンク・ジョーンズ(pf)さんエディ・ゴメス(b)さんジミー・コブ(ds)さん。私がレコーディング・スタジオに遊びに行くと、録音ブースに入って演奏中だったハンクさんが私の顔を見るなり突然それまで弾いていた手を止めて♬ Body And Soul を弾きはじめました。それから一週間ほど滞在中は、毎夜三人でお店にやってきて演奏して遊んでいかれました。この三人からでしょうか、どちらから言うでもなく「ボディ＆ソウル・ファミリー」と使うようになったのです。以来、来日のたびに立ち寄ってくださって…いろんなことが脳裏に浮かびます。
▶いつだったかしらツアーの一員で来日されたとき（ジミーさんは多くのバンドに参加していた売れっ子でした）ツアー日程が１週間ほど空白ができたことがありました。帰国してすぐ来日するのは面倒なので、当時池尻にあった私の自宅近くのホテルを紹介しそこに１週間滞在。しばしば私の自宅にやってきて私の作ったご飯を食べ、夜になるとお店に一緒に出て、シットインして2,3曲叩いていかれた日々もありました。
▶お酒も飲まず真面目でいつもニコニコ、優しい方でした。もの凄いテクも、ことさら主張するのではなくさりげなくこなし、決して出しゃばらない。それでいてコンボサウンド全体を粋に演出する。私の大好きなドラムでした。死因は発表されていませんが、新型コロナの影響でなければいいのですが…。どうか安らかにお眠りください。　合掌