デイリーレポート
演奏も店内も大賑わいのゴージャスで華やかな閉店間近い秋分の日の夜
9/23(水/祝)は《武本和大 THE REAL Veleria》武本和大(p) 佐藤潤一(b) きたいくにと(ds) 岡本健太(per) 吉田篤貴(vln) 西原史織(vln) 末廣彩風(vla) …
▶’暑さ寒さも彼岸まで’の秋分の日の昨日はピアノ・トリオにストリングスとパーカッションとヴォーカルが入る豪華な《武本和大 THE REAL Veleria》メンバーは 武本和大(p)佐藤潤一(b)きたいくにと(ds)岡本健太(per)吉田篤貴(vln)西原史織(vln)末廣彩風(vla)飯島奏人(vc) さんとゲスト: Ema(vo) さん。お店は昨日も満席になり、それに多くのミュージシャンがいらしてくださり、弦の入るゴージャズなステージと併せてとても賑やかな店内になりました。
▶演奏曲は、ほぼすべて武本和大さんのオリジナル曲で、’25年秋発売の初フルアルバム 「THE REAL Veleria “BIRTH”」 収録曲を軸に、決意/旅立ち/祈り/心の居場所/信じる力/誕生⋯など、このユニットの歩みを綴ったストーリーのあるステージングでした。満席のお客さまも皆さま熱心にお聴きになり、ジャズクラブらしいとても良い雰囲気でした。
▶1st.set…
武本さんが新たな世界へ進んでいく決意を込めた武本和大作♪Determination (覚悟)/武本作♪A Place (心の居場所)/武本作♪Power of Believing (信じる力)/武本作♪Departure (旅立ち)/武本作♪Tranquility (安らぎ)/武本作♪Pale Lumina (淡い光)⋯Ema さんが「ラララ…」と歌うヴォカリーズな声がピアノや弦と溶け合う曲/武本作♪On the Way (道すがら)/武本作♪Birth (誕生)⋯Ema さんをフィーチャーしたアルバムチューン/
「社歌」♪Body And Soul でした。
=======【倉田レポート】=======
ピアニスト/作・編曲家 武本和大さんのピアノトリオ「THE REAL」に弦楽四重奏とパーカッションが加わったリーダー・プロジェクト 《THE REAL Veleria 》このステージは、オンデマンド・ストリーミング [Oh! JAZZ] による世界配信も行われました。
▶予約開始後すぐに締め切りとなり追加の立ち見客も多く客席は超満席。熱気溢れる会場に大きな拍手の中、バンドメンバーが登場し武本さんがご挨拶とメンバー紹介をされました。メンバーは皆、白を基調とした衣装で統一しています。
▶武本さんが勢いよくピアノを弾き始め、佐藤さんのベースきたいさんのドラムス岡本さんのパーカッション、そして吉田さん西原さん末廣さん飯島さんのストリングスが続きます。武本さんがメンバーを見ながら、本当に楽しそうにピアノソロを弾いていきます。高い音をパワフルに弾き進みながら、きたいさんのドラムスと岡本さんのコンガが並走します。凄まじい推進力で演奏が進み、武本さんは大きく叫ぶようにしてさらに力感を増していきます。
▶ピアノソロが終わると、きたいさんと岡本さんによるドラムスとコンガの競演が始まります。他のメンバーが合いの手を入れるたびパワーを増していきます。明らかに前回のライブよりも迫力が増大しています。きたいさんと岡本さんのバトルが終わると、二人が「あー」と大きな声を放ちます。
▶ストリングスが前に出て柔らかく弾き、岡本さんがシェイカーを振り、指先でコンガを小さく叩いていきます。武本さんのピアノが指揮のようにバンド全体を動かしていきアンサンブルで華やかに♪Determination の演奏を結びました。
▶♪A Place ♪Power of Believing の二曲を続けて演奏します。前者では佐藤さんが優しい音色でベースソロを、西原さんが立ち上がり刺激的な音色でヴァイオリンソロを、武本さんが明るく希望を感じさせるピアノソロを弾いて、岡本さんがコンガを叩き乾いた心地良い音を大きく響かせます。後者では飯島さんがチェロのソロ演奏を披露し、ピチカートを織り交ぜ弓で弾いて重低音を響かせ、この曲の情感を深めていきます。ピアノトリオとパーカッションストリングスが重層的に演奏し、音楽の織物を作っていくような印象でした。
▶武本さんがこのユニットのために初めて書いたという♪Departure は、困難から解放に向かい再び困難に遭遇するというストーリー仕立ての曲だそうです。武本さんのピアノソロにストリングスが続き、バンド全体で疾走し武本さんがオー!! と声を上げるとストリングスがギアを一段上げてパワフルに演奏します。きたいさんのドラムソロに岡本さんのコンガが続きバトルが始まります。武本さんがすっと息を吸う音に合わせ、バンド全体が呼吸しているように大きく音を放ちます。きたいさんが一枚の大きなシンバルを外して右手に持ち、別のシンバルにぶつけて豪快なサウンドを響かせます。こんな演奏法があるのかと思わず目を見張ります。
▶2nd.セットに入っても、一曲一曲の特徴が際立ち見どころばかりです。新しい試みとして武本さんのピアノとストリングスだけで演奏する♪Tranquility は元々人気の高い曲ですが、全く別の表情を見せる演奏になりました。アルバムリリース後の新曲で月にいる魔法使いが踊り狂うというストーリーの♪Moon Sorcerer から、Ema さんが演奏に加わります。この曲では歌詞を歌わずヴォイスでの演奏になりました。Ema さんが力強く華やかな歌声を響かせると、一気に色彩豊かな世界が広がります。きたいさんが凄まじいパワーで全身全霊のドラムソロを披露されました。
▶雲間から差し込む美しい光の筋をモチーフにした♪Pale Lumina では、Emaさんが歌詞を書いてくれたそうです。武本さんのピアノとデュオで、Ema さんが豊かな声量でミュージカルでの歌唱のようにスケール大きく歌っていきます。メドレーで♪On the way の演奏になり佐藤さんがベースでテーマを弾き、独特の抑揚で歌うように演奏を進めます。ピアノソロにベース木の束で柔らかく叩くドラムス ツリーチャイムが寄り添い、ストリングス ヴォイスが重なっていき素晴らしい情景を描きます。
▶圧巻は、アルバムのタイトル曲でもある♪Birth でした。岡本さんが四台のコンガを次々と叩くソロ演奏にバンドメンバーが続き、優雅なストリングスの音色にヴォイスが重なります。前後に大きく動き、躍動しながら弾いていく武本さんのピアノソロでは、佐藤さんときたいさんがトリオで疾走し岡本さんも続き、ストリングス ヴォイスも続いて、壮大な世界観を描きます。吉田さんが立ち上がりヴァイオリンのソロ演奏を披露します。ピチカートからゆったりと弾き始め優雅な音を奏でます。足踏みをしながらリズミカルに弾いていき、ついには全身で大きく弾き刺激的な音を放ちます。ピアノトリオとパーカッション、ストリングスそしてヴォイスのそれぞれと競演の魅力が際立つ演奏になりました。武本さんがシェイカーを振り始め、観客が手拍子で応え大盛り上がりの演奏になりました。武本さんはこのバンドでの演奏が一番幸せそうだなぁと感じます。
▶アンコールの前に武本さんはKyokoママをステージに招きます。BODY&SOUL で育てていただいたこと、ライブの後にはカウンターでお酒を飲みながら反省会をしたこと、コロナ後に最も早く再開してくれて生の音楽の凄さを感じたことなど、思い出を語ります。武本さんは 「ありがとうございました!!」 とKyokoママに花束を贈呈します。Kyokoママは 「素晴らしいミュージシャンは本当に私の宝ものです。良いお客様がいらして下さって本当にありがたいです。こんな素敵な人生は無いと思っています。ありがとうございます」 とお話をされました。
▶武本さんは 「アンコールは自分のリーダーライブでも演奏したことのないBody And Soul を自身のアレンジでおおくりします。BODY&SOULの52年という歴史を感じながら、BODY の意思は続くという気持ちを込めて演奏します」 と話し、Emaさんが 「まだ私は…一歩が踏み出せず、この曲を歌うことができなかった。今回武本さんの美しいアレンジを聴かせていただき勇気を持った。私もおともをさせていただきたいと思います」 と続けます。
▶武本さんの瑞々しいピアノの一音から始まり、美しい響きで弾いていく独奏に続いて、Ema さんが透明感のある歌声で繊細に歌い始めます。ストリングスが続き、ポツリと弾く佐藤さんのベースの温かい音、きたいさんがドラムの上でブラシを回し、叩く密やかな音が寄り添い、Ema さんは低く力強い声で歌っていきます。武本さんが華やかなピアノの音色で豊かな情感を伝え、岡本さんのコンガと響き合います。Ema さんは大きく声を張りパワフルな歌声を響かせ、最後の一節を Kyokoママを見ながら、さりげなく”I love you”と歌い演奏を結びました。
▶武本さんが心血を注ぐ《武本和大THE REAL Veleria》の演奏は、レコーディング、レコ発ライブ、コットンクラブ公演、ツアーなどを経て、益々パワーアップし、何よりもメンバーお一人おひとりの表現が自由奔放に、ダイナミックになっているように感じられました。来年’27年4月30日にはホール公演を予定されているそうです。
▶閉店まであと4日に迫ったBODY&SOULでのラストライブでは、武本さんとバンドメンバーのKyokoママへの感謝と愛情が会場いっぱいに伝わり、温かい雰囲気に包まれました。終演後はメンバーの皆さんに名物のたらこスパゲッティや数々のお料理が振舞われ、日付が変わっても賑やかな打ち上げが続きました。






















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