デイリーレポート
 
    エネルギッシュで変化に富んだサウンドが満ちた久々の大入り満員の店内
10/30(木)は《eFreydut》メンバー 永武幹子(pf) 大村亘(ds,tabla) NY在住女性ベーシストKanoa Mendenhall(b)
▶久しぶりの大入り満員で嬉しい悲鳴を上げながら、私は厨房で皿洗いに精を出しながら聴いていました。客席にはいつもの常連さん倉田さんがいらしていたので、私は安心してレポートをお願いしました。倉田さん、いつもありがとうございます。
◉このステージを企画プロデュースしてくださった松本昌樹さん、色々とありがとうございました。松本さんは南青山時代はよくご来店くださっていましたが、ニュージーランドに移住し、現在は日本に帰って来ておられます。感謝いたします。Kyoko 
【以下は倉田レポートです】
▶躍動感のある演奏で、エネルギッシュな音楽活動を展開するピアニスト永武幹子さん、国際派ドラマーでインドで研鑽を続けるタブラ奏者の大村亘さんからなるユニット 「eFreydut」 に、NY在住の若手ベーシスト Kanoa Mendenhall さんのトリオステージ。
▶世界中のクラブからジャズショーなどを、ライブやオンデマンドで配信する 「Oh! Jazz」 による世界配信も行われました。
◉演奏曲は、
▶このメンバーで2024年2月にリリースされたアルバム 「Fairway」 に収録されている10曲中の9曲に加え、永武さんと大村さんのオリジナル曲を演奏されました。
▶1st.set…大村亘作♪Savichara、永武幹子作♪Le Petit Prince、大村亘作♪Melt Dough、大村亘作♪Petrichor(タブラ演奏)/永武幹子作♪水紋…4/3/3/3 変拍子の新曲。
▶2nd.set…永武幹子作♪Glow、大村亘作♪Accismus、永武幹子♪Not Sure、イギリスの作曲家ウィリアム・ウォルトンが映画 「ヘンリー5世」 のために作曲した組曲の中の小品♪Touch Her Soft Lips And Part (タブラ演奏)/大村亘作♪Liquidity/アンコールは、大村亘作♪Ektaal(タブラ演奏) でした。
▶大村さんは一年に二回インドへ渡り、タブラの修行をされているそうです。ステージにはドラムセットの前に、赤い布を敷いた四角い台がありその上に二台のタブラが置かれています。1st.セットでは、大村さんがドラムスを叩く演奏で三曲演奏され、タブラの前に進み雨上がりの土や草の匂いを指す言葉♪Petrichor の演奏になりました。
▶永武さんが綺麗なメロディーを弾き、大村さんがタブラを叩き始めます。メロディアスな永武さんのピアノ、穏やかなカノアさんのベース、素朴な民族音楽を思わせる大村さんのタブラの音が重なり、神秘的で たおやかな音楽が流れます。カノアさんのベースソロになり、強いタッチで指で弦を押し付け放つようにして一音をくっきりと響かせ、低く太い音を残響長く弾いていきます。独特の抑揚で歌うような演奏になっていきます。
▶永武さんが軽快にピアノソロを弾き、リズミカルなタブラの音、しなやかなベースの音とともに進みます。永武さんは少しずつ躍動感を増して、華やかなピアノの音を響かせます。呼応してタブラとベースの音も大きくなっていきます。
▶大村さんのタブラソロでは、指先で手首に近い主根で、二台のタブラを多彩に叩いていきます。勢いよく叩きタブラを連打して高い音を響かせます。大村さんは永武さんと笑顔を交わしながら演奏していきますが、タブラの演奏を長く聴きたい永武さんは、もっともっとと促していたようです。
▶2nd.セットでも大村さんは、♪Touch Her Soft Lips And Part、アンコール曲♪Ektaal でタブラの演奏を披露されました。
▶アルバムに収録されていない♪水紋は、4・3・3・3の変拍子の曲で、永武さんが作ったそうです。ピアノに向かって曲を書いたら綺麗に13拍子になり、曲が広がっていく様が、水の波紋が広がっていくのと同じようにできたとのことでした。
▶♪Not Sureでは、残響の短い音色で速弾きを見せるベース、小さなゴロゴロというパーカッションのような音のドラムス、不規則な音で弾いていくピアノ、三つの音がそれぞれに進んでいきます。別々の音を持ち寄りながら疾走を始め、大きな音になっていきます。荒れ狂うようなアンサンブルから一転してピアノが可愛いメロディーを弾いて、ベース ドラムスが柔らかく続き、初めの全く異なっていた音が調和して収斂していくような演奏になりました。
▶永武さん大村さんカノアさんは、それぞれ演奏がパワフルで、とても個性的でした。大村さんのタブラは独特の雰囲気を醸し出し、トリオの演奏の幅を大きく広げるようでした。カノアさんがニューヨークにお住まいということもあり、なかなかメンバーの予定が揃わないそうですが、事前に予約が締め切られた満席の BODY&SOUL でのライブで、貴重な音楽体験をさせていただきました。














 
   
											 
         
  
 
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