デイリーレポート
異次元の世界へ連れて行かれた素晴らしいステージ
▶小沼ようすけ(g) さんと 佐藤浩一(pf,ep) 池尻洋史(b) 大村亘(ds,タブラ) さんのクァルテット。この春パリでレコーディングし、秋11月にデビュー15周年としてリリースされるアルバムがあります。そのアルバムは、カリブ海の音楽とリズムに惹かれた ようすけさんが、カリブ海に浮かぶ西インド諸島の中で一番大きな島、グアドループまで行き、そこでできた曲をまとめたものです。その地の音楽学校を見学、そこで勉強した優秀なミュージシャンはほとんどがパリで活躍していて、そんな彼らとレコーディングしたものです。
▶そんなカリブの音楽も演奏できるサイドジャズメンとして ようすけさんが選んだのが昨夜のメンバーなのです。早くからお店に入って、入念なリハーサルで本番に臨まれました。さすがに選ばれたメンバー、佐藤さんとは感性が似ているようで、メロディー楽器同士のア・ウンの呼吸が素晴らしかった。大村さんもインドに通ってタブラ(インドの打楽器)の勉強をしているのでリズムに心配なし、池尻さんのベースが真ん中でしっかりリズムを刻む…それぞれの役割りが上手く出来あがっていました。そんな、ようすけさんならではのステージ「小沼ワールド」は、全編にカリブの民族リズム「クオッカ」が流れ、異次元の世界に連れて行かれました。ようすけさん、また一段と飛躍していると思いました。
▶1st.stage…♪Dlo Pann、♪Flowing、♪Beyond The Sea…流れるような自然体の曲で心地よく、客席のお客さまも曲に身を委ねているようでした。ここでピアノトリオで1曲演奏後、クァルテットメンバーで♪Ti-Punch…全編クオッカのリズムは、カリブ海を連想させました。
▶2nd.stage…タブラとギターの即興演奏で始まりました。わざとらしいところがないふたりの楽器の会話が見事で素敵でした。皆で♪The Elamonts、♪Fly Way、アンコールは♪Jungle、そこから発展して♪Over The Rainbow〜Moon River〜Body And Soul〜Over The Rainbow でした。何の事前の打ち合わせもなく自然にメドレーになるなんて、ジャズメンならでは、素敵ですね。
▶ようすけさんも今年11月で42歳になります(当店は今年42周年ですからようすけさんとは同い歳)15年前(本格デビュー前)ここで聴いて、ジャズ界にも色んな意味でこんな可愛い人がいるんだ、でも感性が良いのできっと大物になるに違いない、と思ったのですが、本当にたくましい素晴しいミュージシャンに成長されて私も嬉しい限りです。今晩は大阪で、シンガーAKIKOさんの15周年ライブのゲストで出演する、と当店終演後、クルマで大阪に向かわれました。AKIKOさんとは同じデビューだったんですね。あ、そうそう、ようすけさん、42周年のお祝いの素敵なお花、ありがとう。
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