デイリーレポート
いいサウンドをゆったり楽しめたステージ
▶新年度が始まり、さまざまな入社式の模様がニュースで紹介されているのを見ました。最近は変わった珍しい入社式もあるようで、ここでも時代の移り変わりを感じました。皆さん希望に満ちて胸を膨らませているのが解りましたが、バブル時代と違って厳しい世の中で、どれくらいの人が努力が報われるのかと心配せずにはいられませんでした。そんな新年度が始まった日でしたが、当店でも予約者がほとんどない珍らしい夜で、心配で片岡さんに連絡したほどです。
▶彼も驚いてさっそくお知り合いの方に連絡されたようでしたが、新年度の行事があるのか反応が悪かったようで、おまけに雨も降り出してしまう最悪の条件になりました。でもありがたいことに予約なしでフラッと常連さんがいらしたり、昔の方が赴任地から帰ってさっそくいらしてくれたり、何とかカタチになった店内。片岡さんも少しホッとされたようで、いつものユーモラスなMCを交えて素晴らしい演奏で応えられました。片岡雄三(tb) 紅野智彦(pf) 生沼邦夫(b) 広瀬潤次(ds) さんのクァルテットは、PAを使わない生音のステージも特徴で、店内に柔らかなトロンボーンサウンドが響き渡って、ゆったり楽しむことが出来ました。楽器を吹きこなすそのテクや上手さに驚いた、初めてお聴きになった方もいらっしゃいました。
▶1st.stage…ゆったりとした4ビート演奏で♪Fly Me To The Moon、A.C.ジョビン♪A Girl From Ipanema…ジョビンさんは何回も結婚されていますが、この曲は彼が一緒にシカゴに渡った最後の奥様に贈った曲。お客さまにリクエストを募って多数決で決まった♪Wave、バラードでB.ヤングのピアノで弾かれることが多い♪My Foolish Heart、片岡作アップテンポの♪Torkish Train…この曲のタイトルは、このあいだイスラム国に殺害されたジャーナリストで、近藤さんのご親友、当店にも何回かいらした後藤健治さんがつけたものです。彼を偲んで演奏されました。
▶2nd.stage…春にちなんでR.ロジャース♪It Might As Well Be Spring (春のごとく)、ジャズのスタンダード曲A.C.ジョビン♪Someone To Light Up My Life、ナット・キングコールが歌ったバラード♪The Very Thought Of You、A.C.ジョビン♪A Felicidade (幸せ)…映画「黒いオルフェ」のテーマ歌。雰囲気を変えてもの凄いアップテンポの♪Cherokee、アンコールはH.カーマイケルの♪Stardust でした。楽しめるいいステージでしたのにねぇ…新年度の幕明けでスタッフもミュージシャンも張り切ってたのに、お客さまの出足はくじくは桜も散らすは…ホントに無粋な雨ですね。
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