【今年も暮れはサードプレイスで】
今年一年頑張ったご褒美に
仕事と娯楽ライフの締めに
いいライブジャズと美味い酒
慌ただしい師走の居場所はここ!!
来春1月スケジュール更新他ご案内
(2024年12月1日付 Dec.1st.)

デイリーレポート

聴き応えある実力者ユニットのジャジーなクリスマスソング

聴き応えある実力者ユニットのジャジーなクリスマスソング

Kyoko

2021年12月24日 金曜日

0 コメント

▶昨夜は《近藤和彦スペシャルセクステット》実力者たちの豪華メンバー 近藤和彦(as) 岡崎好朗(tp) 岡崎正典(ts) 片倉真由子(pf) パット・グリン(b) ジーン・ジャクソン(ds) さん。客席には現在 [55レコード] を主催されていて当店の常連さんでもあり、私が色んなアドバイスを頂き親しくさせていただいている五野さんがいらしていて「私このところ凄く忙しいの、レポート書いてくれないかしら」とお願いすると、快く引き受けてくださいました。で、さっそくメールでお送りくださったので、お言葉に甘えてここに掲載させていただきます。五野さん、素晴らしいレポート↓ありがとうございました。
==========
日本ジャズ界を代表するようなフロント三管の豪華メンバーによるセクステットが11月30日に続き出演。今回はクリスマス・イヴの前夜という事でセカンド・セットではクリスマス・ナンンバーも演奏した。
▶1st.set…まず、ファースト・セットはいきなりパット・グリンの力強いべ-ス・ソロで始まるミンガス・ナンバー”Jump Monk”。岡崎好朗のトランペット・ソロも絶好調でカウンターにいても突き刺さるようなハイ・ノートが気持ちいい。続く近藤和彦のアルトもドルフィーが乗り移ったように咆哮する。やっぱりミンガスの曲は攻めて来ますね。
2曲目は近藤のオリジナル”Petrichor”。雨が降った時に地面から上がって来る匂いを指す言葉らしく梅雨の6月に作曲した新しいレパートリーだ。
3曲目はお馴染ハービー・ハンコックの”Speak Like A Child”。三管を生かしたモダンなハーモニーでテーマを提示した後、片倉真由子の才気あふれるソロが場を支配する。
続いてウェイン・ショーターの”Miyako”。ウェインの当時の奥方に捧げられたミステリアスな名曲が近藤のソプラノ・サックス・ソロとパットのベース・ソロでさらに深遠な世界へと観客を誘う。ファーストの最後は軽快なハード・バップ曲、ハロルド・メイバーンの”Aon”。よく歌う岡崎正典のテナーから全員のソロそしてフォー・バースへとなだれ込む。
▶2nd.set…セカンド・セットはクリスマス・ナンバー「もみの木」(O Tannenbaum / O Christmas Tree)をホーンとベースだけで演奏し、”Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!”につなげるメドレーでスタートし、クリスマス気分を盛り上げる。 “Let It Snow!…”は「雪降らんかい」という関西弁邦題を某ピアニストがラジオで喋り、それを聴いた小林信彦さんが週刊文春で絶賛したという曰く付きの名曲でシナトラの名唄が有名ですが、ラテン・リズムを効かせた近藤のアレンジが秀逸。
続いてメンデルスゾーンの「天には栄え」(Hark! The Herald Angels Sing”)というクリスマス・キャロル。
続く「我らはきたりぬ」(We Three Kings of Orient Are)もクリスマス・キャロルだが、アドリブソロに入るとジーン・ジャクソンの怒涛のドラムが強力にソロイストをプッシュし、コルトレーン・クァルテットのエルヴィン・ジョーンズを彷彿とさせる力演。それにしても、これだけ叩いても全然うるさくないのはさすが名手と言うほかありません。
クリスマス特集の最後はスヌーピーでおなじみのVince Guaraldi 作曲 “Christmas Time Is Here”。ピアノとベースのみをフィーチャーしてしっとりと終わりました。
この後はガレスピーの”Be Bop”でしっかりジャズに戻り全員一丸となった熱い演奏で終了かと思いきや、アンコールにしっかり”White Christmas”を持って来て、バンマス&アレンジャー近藤和彦のGood Jobぶりを堪能。帰路に就くお客様も大満足、演奏を終えたミュージシャンも手ごたえを感じていました。  (五野洋 55 Records, Inc.)

Comments are closed.