デイリーレポート
爆笑・拍手・手拍子・掛け声…底抜けに陽気で楽しい初日
▶【45周年記念 小曽根真 3Days】その初日は、90歳で現役の北村英治(cl)さんと喜寿の中川喜弘(tp)さんを迎えてのデキシーランド・ジャズ。メンバーは、小曽根真(pf) 佐藤潤一(b) 高橋信之介(ds) さん、中川さんのご子息中川英二郎(tb) さん親子共演。まさにステージと客席が一体となって、力いっぱい楽しい夜になりました。この盛り上がりとノリをレポートするのは、私の筆力が足りません。断片的になりますが…
▶中川英二郎(tb)さんは、お父様 中川喜弘(tp)さんのご子息でミュージシャンとしては4代目になる筋金入りの音楽一家。お父様が息子に「抜かれたな」と思ったときのお話などを披露され、大爆笑。(最初の超えられた感はなんと英二郎さんが小学生の頃ということです)そのお父様が、とても味のあるヴォーカルを聴かせてくださって大ウケでした。
▶北村さんは若い頃、日本人として最初に米国モントレー・ジャズ・フェスティバルに呼ばれた時、ピアニスト ジョン・ルイスさんとデュオで演奏されたそうで、演奏したら7000人の観客が大スタンディングオペーション、以来19年間毎年呼ばれるようになったそうですが、その時の演奏曲が♪Body And Soul だったそうです。そんなお話を愉快な語り口でされて店内大爆笑のうちに、小曽根さんとのデュオ演奏。美しく心温まる演奏に、店主冥利に尽きました。
▶そうそう不思議なことに、最初ピアノの鍵盤の蓋がとつぜん閉まり(2nd セットでもありましたがこんなことはめったに無い、と小曽根さん)きっと昨年天国に召されてしまった小曽根さんのお父様がオレにも演らせろ、と言ってるんじゃないか、と。オルガニスト・ピアニスト小曽根実さんは、5年前の40周年にもここに出て二組の親子共演されましたが、北村さんとはご親友だったそうで、北村さんは小曽根さんを終始「マー坊」と言って「お年寄りを使ってくれてありがとう」と何度ものご謙遜話に、一同大笑い「マイクを持たせると話が止まりませんよ」とも。北村さんには、まだまだお元気で美しい音色を聴かせていただきたいと心から思いました。
▶小曽根さんにとっては、デキシーランド・ジャズは、自分の音楽のルーツのような音楽で、原点に立ち返ったようだ、とも。今回の3日間は、このデキシーを皮切りに、翌日は若い感性たちと初期のオリジナル曲を中心に、翌々日もお気に入りのメンバーで若い頃からの足跡をたどってみたい、という狙いで企画されたそうです。賑やかなデキシーランド・ジャズの流れの中で、英二郎さんのトロンボーンとのデュオでバッハのあの「G線上のアリア」を聴かせてくださいました。珍しいトロンボーンによるクラシック演奏…心に染み入るアリアでした。
▶お年を召されてなお、こうして現役で頑張っておられる皆さん、演奏にも歌にもお話にも「味」があって素晴らしいと思うと同時に、美しい生き方をなさっていることを感じ、私も見習わなくっちゃ、と思いインスパイアされた初日でした。
▶1st stage…♪Tiger Rag、ビル・ベイリー♪Blues My Naughty Sweety Gave To Me、♪St Louis Blues、バッハ♪Air on the G String (G線上のアリア)、♪That’s a Plenty、Memories Of You、ビル・ベイリー♪Sing Sing Sing、♪When The Saints Go Marching In (聖者の行進)。
▶2nd stage…♪Tiger Rag、♪Do You Know What It Means to Miss New Orleans?、♪St Louis Blues、♪Into The Sky、♪Body And Soul、ビル・ベイリー♪Sing Sing Sing。
超満員でスタッフも忙しくスナップ写真も多くないですがm(._.)m
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