デイリーレポート
美しいアルトの演奏が二夜続きそれを踏まえてレポートします②
1/28(水)は《河原畑拓巳クァルテット》メンバー 河原畑拓巳(as) 片倉真由子(pf) 粟谷巧(b) 小松…
◉私は常々このブログなどで、サックスは難しい楽器だ、と言っています。特にアルトは多くの楽器の中にあって、音域も音色も人間が聴き慣れた声に一番近く、その意味でも難しい楽器なのかも知れません。実はステージレポートをあえて一日遅らせたのは、アルトのワンホーンクァルテットが偶然ですが連夜つづき、いずれも私が音色が素晴らしい、とレポートしている二人のアルト奏者なので、その違いを書きたくなったのです。
[昨夜のレポート]
▶拓巳さんのアルトは、透明感のあるクリーンな音色で、温かいというより丸く、語りかけるような抑揚を感じ、前のめりにならずよくスウィングします。キャノンボール・アダレイが好きだそうですが、その影響もあると思います。
▶昨夜は高キャリアを捨て当店でバイトしながらプロを目指し、いよいよプロの演奏家として歩み始めたアルト奏者河原畑拓巳さんのステージ。その覚悟と情熱が真っ直ぐなアルトの音色そのまま。共演メンバーは、当店で多くの演奏家のプレイを聴きご自分で選んだ実力者メンバーです。聴き比べて下さい次回の《河原畑拓巳クァルテット》は3/23(月)です。
▶1st.set…
ピアニスト デューク・ピアソンの♪Jeannine/ピアニスト ジーン・デ・ポール♪Star Eyes/♪Stars Fell on Alabama (アラバマに星落ちて)/A.C.ジョビンのボサノバ曲♪Corcovado (静かな夜)/河原畑拓巳作♪Weekdays。
▶2nd.set…
ピアニスト ジョン・クレンナーの代表曲♪Just Friends/オペラ 「蝶々夫人」 モチーフの♪Poor Butterfly/ヴァーノン・デュークのバラード♪I Can’t Get Started/ピアニスト ジーン・デポール♪I’ll Remember April/アンコール曲はC.パーカーの♪Scrapple from the Apple でした
◉お風邪を召してしばらくお見えにならなかった常連の倉田さんがいらして、丁寧なステージレポートを投稿してくださいました。転載させていただきます。
=====【倉田レポート】=====
▶サックスプレイヤー 河原畑拓巳さんのリーダーライブ。共演は片倉真由子さん粟谷巧さん小松伸之さんで、BODY&SOULでは、2024年11月のデビューステージ以来、2025年2月 5月 7月 9月に続き、昨夜が6回目の出演でした。
▶メンバーが登場しトリオが一斉に演奏を始め、河原畑さんのアルトサックスが続きます。アルトのソロになり少し前後に動きながら、奥行きの深い良い音色を放ち、軽快に抑揚を付けて吹いていきます。軽く左足でステップを踏みながら、少しずつ前後の動きが大きくなり、華やかな音色になっていきます。さらに屈伸運動が大きくなり、左右にも動きながら刺激的な音を放ち、一曲目から躍動感豊かな演奏を披露されました。河原畑さんはご自身のソロパートが終わると、すっとステージ右へ移動しバンドメンバーのソロ演奏を引き立てます。
片倉さんのピアノソロでは、河原畑さんの強い気合いを引き継いて速度を上げて弾き進み、高速道路を疾走していく車の運転のように緊張感あるスリリングな演奏になりました。一音一音がくっきりと力強く響きます。粟谷さんも目を閉じ、独特の抑揚で歌いながらパワフルにベースソロを弾き疾走します。河原畑さんが戻り小松さんのドラムソロになります。アルトとピアノの合いの手のたび強さを増し、ダイナミックなドラムサウンドを響かせます。早くも小松さんの額に大汗が浮かびます。河原畑さんがテーマを吹き、アンサンブルで華やかに♪Jeannin の演奏を結びました。
▶2曲演奏して後、河原畑さんがご挨拶とメンバー紹介。曲紹介ではキャノンボール・アダレイへの想いを語ります。ノスタルジックで甘く少し切ない♪Stars Fell on Alabama、穏やかで満ち足りたボサノヴァの名曲♪Corcovado に続き、河原畑さんは自己紹介を兼ねてオリジナル曲♪Weekdays Off を演奏されました。
▶河原畑さんは、大阪での4年間の会社員勤務を経て2024年4月から東京で活動を開始されました。退職の際には一か月の有休期間があり、何もしなくても良い自由さ、これから思いっきりサックスを吹けるという嬉しさ、漠然とした将来への不安などが織り交ざった複雑な感情があり、これをモチーフに♪Weekdays Off を作曲されたそうです。ウキウキするような楽しい雰囲気と、どうしようかなというような戸惑いの気持ちが交錯する、聴きやすく、心地良い演奏になりました。
▶京子ママが演奏を聴いていらっしゃり、河原畑さんがスタッフとして働いているBODY&SOULでリーダーライブの機会を与えて下さった京子ママに、お礼の気持ちを伝えます。
▶2ndセットに入ると、まず河原畑さんと片倉さん二人がステージへ登場しデュオで♪Just Friends を演奏。伸びやかな音色で歌うように吹く河原畑さんのアルトサックス、確かな意思で物語を感じさせるフレーズを弾く片倉さんのピアノで、観客を魅了します。
▶粟谷さん小松さんもステージへ戻り、ミディアムテンポの♪Poor Butterfly、バラードの♪I Can’t Get Started、と優しく美しい曲の演奏を披露されました。2024年11月の初出演で最後に演奏した思い出の曲♪I’ll Remember April を疾走感豊かに演奏され、この日の2ndセットを締めくくりました。この曲の演奏で小松さんがドラムスだけの豪快なソロ演奏を披露されましたが、終始メンバーそれぞれが、ソロパートを気持ちよさそうに演奏されていたのが印象的でした。
▶京子ママがおっしゃるように、河原畑さんのアルトサックスの音色はとても綺麗ですが、益々パワフルで感情表現豊かな演奏になっていくようです。この日のライブでは一曲目から、振り切ったような勢いが感じられ、圧倒されました。その気合がメンバーにも伝わったかのように、熱量の高いバンド演奏を楽しませていただきました。また次回のリーダーライブが楽しみです!!
















読者の投稿