デイリーレポート
シンプルで粋なセンスのいい心に届くジャズ
▶ベテランベーシスト 増原巌(b) さん率いる おしゃれなネーミングのトリオ《O.M.D》ワン・モア・ドリンク、サイドは 石田衛(pf) さんと 市原ひかり(tp) さん。このトリオの演奏を聴いていると、幼い頃に聴く音楽の大切さを思います。石田さんはお父様がとてもジャズ好きで当店の新宿時代の常連さん。いつもビ・バップのジャズが流れていた家で生まれ育ったと思います。ひかりさんのお父様は当店では《TRIO ‘ 》でお馴染みのドラマー市原康さんで、同じような環境で育ったと思います。
▶当店の昔からの常連さんでよくいらしてくださる方が「こんないいピアニストがいたんだ」ととても気に入ってくださいました。このユニットは、当店では何ヶ月に一度なので機会がなかったのですね。増原さんがリーダーですが決して前に出ることなく、ベースの役割をきちんと理解している粋なジャズサウンドで、ビ・バップが身についているセンスのいい、素直に心に届く演奏でした。実際、心地の良いサウンドを聴いているうちにもう一杯飲みたくなるような気持ちになります。
▶1st.stage…ミュージカル・ナンバー邦題「恋に恋して」♪Fall In Love With Love、キース・ジャレット♪Be My Love、♪Lover Man、増原作♪Orsel、ハロルド・アーレン♪My Shining Hour…「Over the Rainbow」の作曲者。
▶2nd.stage…♪Hope For Pyotr…Pyotr は増原さんが尊敬するピョートル・チャイコフスキーのこと。♪It Ain’t Necessarily So…ガーシュインの「ポーギーとベス」の中の曲、D.マーチンのヒット曲♪Red Roses For A Blue Lady (ブルーレディに赤いバラ)、ホーレス・シルヴァー♪Calcutta Cutie、♪Indigo Blue、♪Too Shy To Say、アンコールは♪I’m Glad There Is You。編成も演奏もとてもシンプルで粋な味のある素敵なトリオ演奏でした。い〜いピアノですよ、ぜひ一度お聴きになって下さい。
読者の投稿