デイリーレポート

良い選曲でバランス抜群 よくスウィングもするいい演奏

▶フロントに加納奈実(as) さんを迎えた、というより指名した 若井優也(pf) 楠井五月(b) ジーン・ジャクソン(ds) さんのクァルテット。最初のブッキングは、私が若井さんと楠井さんを決め、フロントは二人の好きな奈実さんに、そしてドラムスはジーンさんにお願いしましょうと。皆さん一発OKでこのクァルテットが出来上がりました。
▶昨夜は、ほとんどの曲が奈実さんの選曲でした。アルトは美しい音色を出すのが難しい管楽器ですが、奈実さんは「吹きまくらない」楽器に逆らわない素直な美しい音色のアルトです。演奏者がお互いを尊重しあい、バランスもとても良く、緊張感の中にリラックス感もあり、リズム隊が良くスウィングする気持の良いクァルテット・サウンドで、お客さまも楽しんでお聴きになられていました。
▶1st.stage…C.フィッシャー♪Pensativa…A.ブレーキーバンドで演奏されています。M.デイビス♪Miles Ahead、ボーカル・スタンダードをワルツで演奏♪Spring Can Really Hang You Up The Most、T.モンク♪Ruby My Dear。4曲奈実さんの選曲でした。なかなかいいですね。楠井さん提供 C.コリアの♪Litha…ラテンのリズムから4ビートになりドラムソロが入る長い難しい曲です。
▶2nd.stage…C.コリア♪Bud Powell…チックさんがバトパウエルの曲のフレーズを集めて1曲にした曲。元はミュージカル映画のラブソングらしい綺麗なバラード♪I’m In The Mood For Love、ベースをフィチャーして S.ジョーンズ♪Three In One、ピアノソロから出た B.ストレイホーン♪The Star-crossed Love…愛し合っていても結ばれない悲恋の曲です。K.バロン♪Voyage…それぞれが聴き応えのあるソロをとりました。アンコールは♪I Hear Rhapsody。
▶選曲も良く、皆が楽しんで演奏しているので、お客さまも始めから終わりまで熱心に聴いておられました。東京国際映画祭で来日中のインドの映画監督と女優さんがいらして、最後まで熱心に聴いておられました。気に入られたようで、日本にいるうちにまた来るよ、とミュージシャンと記念写真を撮っていかれました。外人客が多い当店ですが、ジャズ好きのインドの方は、比較的珍しいんじゃないかしら。