デイリーレポート
良いメンバーでゆっくり聴いたギタークァルテット改めて素敵に感じたギターサウンド
4/2(木)は《井上智ギタークァルテット》メンバー 井上智(g) 武本和大(pf) 増原巌(b) 横山和明(ds) さん
▶昨夜はベテラン/ 中堅揃いのメンバー 井上智(g) 武本和大(pf) 増原巌(b) 横山和明(ds) さんの《井上智ギタークァルテット》で私は安心してゆっくり聴かせていただきました。ジャズファンの皆さんご存じの曲の中にオリジナル曲やアレンジした一曲ずつ入れ、とてもバランスがとれたステージングがとても良かったです。そしてじっくり聴かせていただいた井上さんのギターの素晴らしさも再認識いたしました。武本さんもギターをよく聴いて、楽しそうに演奏。メンバーの皆が頂上を目指して演奏している感じの、気持ちの入った演奏でした。でもイラン戦争で不景気に拍車がかかり、店内はお客さまがこのところ目に見えて少なく感じます。この先どうなるのでしょう…心配です。
▶1st.set…
ベーシスト ロン・カーター♪Receipt, Please…グルーヴ感のあるベースラインが特徴の曲/テナー奏者ベニー・ゴルソンの♪Whisper Not/ 映画 「State Fair」 よりバラード リチャード・ロジャース ♪It Might As Well Be Spring (春のごとく)/ドラマチックに展開する 武本和大作♪A Place/井上智作♪Abril (ポ語=四月)。
▶2nd.set…
ミュージカル 「The King and I」 (王様と私)より リチャード・ロジャースのバラード♪Hello, Young Lovers/井上さんの師ジム・ホール♪Waltz New/井上智作日本的な響きの曲♪Song for Koto (琴のための曲)/映画 「Every Night at Eight」 より井上アレンジでジミー・マクビューのラブソング♪I’m in the Mood for Love/ジム・ホール♪CAREFUL/アンコール曲はミュージカル「キャメロット」 よりIf Ever I Would Leave You で余韻を残して終演でした。
=======【倉田レポート】=======
▶バンドメンバーがステージに登場。井上さんがご挨拶とメンバー紹介し曲名を告げ、演奏が始まります。ギターソロになり、井上さんは足踏みをしながら客席を見渡しつつ、独特の楽しい抑揚で弾いていきます。前後の動きが大きくなり、トリオが呼応して大きく並走します。井上さんは滑らかな指の運びで、ピックを弦の上で躍らせるように弾き進みます。
▶武本さんのピアノソロになり、軽やかに明るい響きで弾いていき、高い音を叩いて疾走していきます。増原さんは端正にリズムを刻み、横山さんは軽快にドラム、シンバルを叩いて並走します。武本さんはさらに躍動しながらダイナミックに弾いていき、増原さんのベースソロへ繋ぎます。
▶増原さんは太い音を小気味良く響かせ、ボンボンという音を放ってベースを弾いていきます。目を閉じて集中しながらパワフルに弾き進みます。横山さんはドラムソロになると、それまでとは異なり豪快なドラムサウンドを放ち、はっきりとメリハリを付けて演奏されていました。軽く叩いているように見えますがとてもパワフルな音を響かせます。そしてアンサンブルになると、再び適度な音量で演奏していきました。
▶♪Whisper Not では井上さんは一音一音を勢いよくくっきりと響かせ、素晴らしい情感を描きます。♪It Might As Well Be Spring は、井上さんは観客に語り掛けるようにギターを弾き、武本さんの穏やかな音色のピアノ、増原さんの落ち着いた音のベース、横山さんの密やかなブラシの音と溶け合うように演奏が進みます。
▶武本さんが国立音楽大学に在籍中、井上さんはアンサンブルの先生で指導を受けたそうです。♪A Place は通常は武本さんのレギュラーバンドで演奏される曲ですが、今回は井上さんのバンドの特別な編成での演奏になりました。困難な世の中でも安らげる場所や心の拠り所を感じてもらえるように、と作曲をされたそうでメンバーそれぞれのソロパートがあり、ドラマティックな演奏になりました。
▶井上さんのオリジナル曲♪Abrilは、ポルトガル語で「四月」を表す言葉だそうです。ギター、ピアノのソロパートの後、井上さんと武本さんが音のやり取りを繰り広げます。
▶2nd.セットに入ると井上さんの掛け声で一斉に♪Hello, Young Lovers の演奏が始まります。この曲では井上さんのギターソロの勢いを引き継いで武本さんが速度感豊かに弾き進み、高速道路の運転のようにスリリングなソロピアノ演奏を披露されました。
▶井上さんはNYで21年間過ごされたそうですが、ジム・ホールの美学を深く受け継いだ継承者と称されます。ジム・ホールさんのオリジナル曲♪Walts New、♪Careful の二曲を演奏されました。♪Walts New の井上さんのギターソロでは、軽やかにピックを運び色合いの濃い味わい深い音で弾いていきます。♪Carefulは1コーラスのサイズが16小節という変態ブルース(?)だそうで、とても強いグルーヴ感のアンサンブルになりました。
▶♪Song For Koto は、井上さんが20代の最後にNYへ行ったときに、Asian Jazz Festival に参加され共演者のお箏のために書いた曲だそうです。ギターで残響を抑えた音で弾き始めますが、まるでお箏のような音で弾いていきます。しばらくギターだけで演奏し、一斉にトリオが続きゆったりと優雅な演奏になりました。
▶この日の朝、京子ママがBODY&SOULのホームページとSNSで、9月末に閉店することをアナウンスされました。井上さんがライブの冒頭とアンコールの際にお話になり、京子ママに感謝の言葉をおくりました。正式に告知が行われると、もう後戻りはできず急に寂しさが襲い、途方に暮れてしまいます。9月まであまり時間がありませんが、BODY&SOUL でのライブステージを目に焼き付け、記憶に深く刻んでいこうと思います。
















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