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(2025年9月29日付 Sept 29th)

デイリーレポート

天下一品のドラムスに乗って極上のトリオサウンドに酔った秋の日曜の昼下がり

天下一品のドラムスに乗って極上のトリオサウンドに酔った秋の日曜の昼下がり

Kyoko

2025年10月20日 月曜日

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10/19(日)はデイタイムライブ《ジーン・ジャクソン リーダートリオ》メンバー ジーン・ジャクソン(ds) デニス・ランバート(pf) 小川晋平(b) さん

▶ジーンさんのドラムスは天下一品だ!! といつも思います。コンボの縁の下の力持ちのように、目立つことはしないのに、いつもリズムをしっかりキープし、ジャズサウンドを演出コントロールしています。共演ミュージシャンも安心して楽しんで演奏しているのを感じます。
▶昨夜の演奏曲は、普段聴けないようなスタンダード曲と三人のオリジナル曲でしたが、聴き応えある素晴らしい演奏した。客席はお天気が良かったので皆さん行楽に行かれたのか、物価高でお出かけにならなかったのか…本当にもったいない想いで素晴らしいステージを堪能しました。
◉まずは演奏曲メモから。その後はいらしていた倉田さんにお願いしたレポートで、三人それぞれのオリジナル曲をレポートしていただきました。
▶1st.set…C.ポーター H.ハンコックアレンジ♪I Love You…ポーターのスタンダード曲原曲をハービーが独特のリズム構成を加え現代的なジャズとして再構築。小川晋平作♪Nettaiya (熱帯夜)。ピアニスト ホレス・シルバーのバラード♪Peace
デニス・ランバート作♪Lift Up (持ち上げる励ます)。ジーン・ジャクソン作♪Great River (偉大な川)。
▶2nd.set…小川晋平作♪Invisible Highway (見えないハイウェイ)。デニス・ランバート作♪Image of the End (終焉のイメージ)。デニス・ランバート作♪When。ハービー・ハンコックの代表曲で名盤LP 「Maiden Voyage」 に入っている♪Dolphin Dance。テナー奏者ジョー・ヘンダーソン作ピアニスト ザッカイ・カーティス のラテンアレンジ♪Inner Urge。アンコール曲はD.エリントンがコルトレーンに捧げて書いた曲で共演アルバムのLPにも収録されているスウィング感に満ちた軽快なブルース♪Take the Coltrane でした。
【倉田レポート】
▶ジーン・ジャクソンさんは、ハービー・ハンコック&ウェイン・ショーター・カルテット、ハービー・ハンコック・トリオやカルテットのドラマーを務め、世界中をツアーされるなど、多数の国内外のトップミュージシャンと共演を重ねられています。150を超えるレコーディングなど数多くのプロジェクトに携わり、国内では洗足学園音楽大学などで若手ミュージシャンの育成にも尽力されています。
▶そのジーンさんのリーダートリオのライブで、共演はデニス・ランバートさん(pf)小川晋平さん(b)です。バンドメンバーのオリジナル曲とスタンダード曲を演奏されました。小川さんはNYではトランペッター大林トリオのベーシストや小曽根さんとも共演され、小川さんはコンポーザーとしても活躍されていました。
▶♪熱帯夜では、小川さんの強いベースの音から演奏が始まります。ピアノソロでは、デニスさんが強いタッチでリズミカルに弾きパワフルに弾き進みます。小川さんのベース、ジーンさんのリムショット、ドラムを叩く音がラテンのようなリズムで並走します。デニスさんは勢いを増してピアノを弾いていき、小川さんジーンさんとパワフルなプレイの競演になります。
▶小川さんのベースソロになると、勢いよく弾いていきますが、詩人のように落ち着いた重厚な雰囲気を感じさせます。強靭な指を弦の上で少し滑らせながら、強く弾いてメロウな音色を響かせます。ベース本体を力強く左右に揺らせながら、一音一音に強い気を込めるように音を放ちます。ジーンさんのドラムソロでは、シンバルの音が美しく、ドラムを叩く音はリズミカルかつ豪快で表現の幅がとてつもなく広いサウンドを創ります。
▶デニスさんの♪Lift Upでは、デニスさんが川のせせらぎのようにピアノを弾いていき、ピアノソロになると音が強くなり、華やかな音色で弾き進みます。ジーンさんのシンバルの美しい音が並走します。デニスさんは速度を増し、疾走していくと、シンバルの音も大きな響きになり、小川さんのベースも熱っぽい音になります。
▶小川さんのベースソロでは、強く弦を弾きながら優しい音色を響かせます。残響を操り、複雑な情感を描き緩急をつけ、速弾きになります。アンサンブルになり耳を澄ませて広角に音を聴くと、デニスさんのピアノ、小川さんのベース、ジーンさんのドラムスのそれぞれの音と、重なり合う音のバランスが素晴らしいと感じます。
▶ジーンさんのオリジナル曲♪Great River は聴かせていただくたびに、味わい深く感じる一曲です。ジーンさんがドラムスを勢いよく叩き、ピアノとベースが続きます。ペースを変えながらドラムとシンバルを連打し、ピアノソロになるとデニスさんは強く一音を叩いて、ゆっくりとパワフルに弾き進みます。デニスさんの弾くフレーズに、独特のロマンチシズムが感じられます。さらに勢いを増していくと、ジーンさんが大きく演出します。
▶ベースソロでは、指先で弦を引っ掻くようにして力感豊かに弾いていき、弦を強く撫でるように弾いて、速度を上げていきます。この太く剛な温かい音色は、小川さんならではのものです。ジーンさんは、左手で素手でドラムを右手でシンバルを叩いて、小川さんに寄り添います。ドラムソロになると、ジーンさんはシンバルを涼やかに鳴らしドラムを豪快に叩いていきます。デニスさんのピアノがリズムを刻むように弾いて並走し、複雑でミステリアスな曲調で進みます。
▶スタンダード曲の演奏も圧巻で♪Peace はメロディアスに美しく、♪Dolphin Dance は軽快に演奏し、♪Inner Urge ではジーンさんがこの日の最大出力で、凄まじい速度とパワーのドラムソロを披露されました。
▶お三方がそれぞれ個性的でパワフルな演奏を披露され、アンサンブルではスリリングな疾走感で観客を魅了し、バラードではしっとりと複雑な情感の揺れを描きます。素晴らしいトリオの演奏で楽しませていただきました。次回のジーンさんのリーダーライブも楽しみです!!

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