デイリーレポート
多方面で多彩な活動で活躍されている演奏家らしい初リーダーライブ
▶この欄では時々“レポーター”として登場する大変なジャズ好きの常連さん Kureta さんが、昨夜もいらしてくださって、丁寧で臨場感あふれるステージレポートを投稿して下さいました。この頃私、本当に短期記憶が弱くなっていて、思うように筆が進みません。 Kureta さんにお断りして転載させていただきます。
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▶フルート奏者/作曲家の酒井麻生代さんは、何回も BODY&SOUL に出演されていますが、リーダーライブは今回が初めてだそうです。西山瞳さん(pf)、安カ川大樹さん(b)、デニス・フレーゼさん(ds)と、酒井さんが信頼するメンバーとの共演になりました。
▶酒井さんのオリジナル曲を中心に、西山さん、安カ川さんの曲も演奏されました。特に今年6月にリリースされたフィリップ・ストレンジさんとのデュオアルバム「Bring the Light」からは、タイトル曲も含め、4曲を選曲されました。
▶酒井さんの高く明るい音色の華やかなフルートの演奏に、トリオが優しい音で寄り添います。アンサンブルでは、西山さんのピアノはまろやかで軽快なタッチで、安カ川さんのベースは変幻自在の独特の抑揚で、デニスさんのドラムスはブラシ、リムショットを多用した多彩な演出で、酒井さんの演奏を支えます。酒井さんは、安心して、伸び伸びと演奏されているようでした。
▶酒井さんが、コロナ禍の時つらい状況にあるファンの皆さんに光がもたらされますようにと願って書いたという♪Bring the Lightでは、強く生命力に満ち溢れた音色を響かせ、色彩豊かなソロ演奏になりました。
▶安カ川さんがレッスンの教材として作ったものの出来が良すぎて(?)いろいろなバンドで演奏されたり、レコーディングもされているという♪My Bebop Tuneでは、低い音の残響を操りながらベースを揺らせダンスをするように華麗なベースソロになりました。
▶西山さんの♪Winter Crowは、サックスでは無理だけどフルートのような高い音の楽器にピッタリと思って選曲したそうです。西山さんは滑らかにピアノを弾き綺麗な音色を連ね、酒井さんは明るい音色で、大きく躍動するようにフルートを吹きます。
▶酒井さんには、ブラジル音楽もレパートリーにされていますが、2nd セット最後の♪Neste Paisでは、デニスさんが勢いよくドラムスを叩き始め、中盤では、ブラシを回しながらリズミカルにリムショットで盛り上げ、最後は地響きのように豪快なドラムソロを披露されました。
▶酒井さんはフルートの音色と同じように明るい響きの声で、MCも楽しく、酒井さん、西山さん、安カ川さんは皆さん関西弁で、楽屋ではデニスさんも関西弁で(?)盛り上がっていたと観客を笑わせます。信頼感のある心地良い演奏には大きな拍手が贈られ、充実した初リーダーライブになりました。
▶1st.set…フレッド・ハーシュ♪Heart Song、酒井麻生代作♪Bring The Light (光をもたらす)、安カ川大樹作♪My Bebop Tune、西山瞳作♪Winter Crow (冬のカラス)、酒井作♪Metamorphosis (蝶などの変態/変身)。
▶2nd.set…酒井麻生代作♪Landscape、チック・コリア♪The Loop、酒井作♪Air Energy、酒井作♪Charité (仏語チャリティー)、酒井作♪Neste Pais (ポルトガル語この国では)、アンコール曲はイングランド民謡♪Greensleeves でした。
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