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デイリーレポート

終演後のサプライズ演奏…昔はしょっちゅうあったのものですが…

終演後のサプライズ演奏…昔はしょっちゅうあったのものですが…

Kyoko

2024年11月12日 火曜日

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▶週明けは 成田祐一(pf) 清水秋好(b) 大村亘(perc,ds) さんの《成田祐一リーダートリオ》メンバー清水さんは色々なユニットに参加されていますが、成田さんと大村さんは久しぶり。とてもバランスがとれたトリオです。大村さんは時々インドに行って研究されていて、インドの打楽器タブラ奏者でもありますが、昨夜はドラムス演奏でした。
▶一昨夜のレポートやSNSでサプライズゲストのことを書きましたが 2ndステージの途中から世界的なヴィオリニスト ロビー・ラカトシュさん御一行がいらしていました。ステージが終わると楽器を取り出し演奏が始まりました。大村さんは一緒に演奏されていましたが、終電がなくなるからと名残惜しそうにお帰りになりました。居合わせたお客さまも2~3人になったところで最後に「社歌」♪Body And Soul を演奏。
▶どうやってホテルまで帰られるのかしら、とお見送りに出ると、お店の前に車を待たせておられました。約束通りいらしてくださって、とても真面目な方たちだなぁと思いました。こうしたサプライズ演奏が昔はよくあって、朝方までお店を明けてた時代が懐かしくなりました。私も付き合っていられない歳になりましたが…。
▶1st.set…♪Long Ago And Far Away、♪恩徳讃、♪C Jam Blues、♪Choro、♪All The Things You Are。
▶2nd.set…♪Nothing Happens To Me、♪You’ve Stepped Into Reality、♪Progress、♪ Melody For The Long Lasting Days Of The Year、♪Softly As In A Morning Sunrise、アンコール曲は♪I’ll Be Seeing So You でした。
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★当店の常連さんで週に2〜3回ご来店下さるコアなジャズファンでもある K さんが、この夜のステージの様子をSNSに投稿して下さいました。転載させていただきます。少々長文ですが、臨場感あふれるレポートで様子が目に浮かぶようです。
▶定刻になるとメンバーがステージに登場し、音合わせのように演奏が始まります。成田さんの小さなピアノの音、大村さんが叩くドラムの音に、清水さんのベースの一音が続き、少しずつ音が大きくなっていきます。成田さんは強度を上げていき、清水さんは繊細なタッチでベースを弾き、大村さんはリムショット、シンバルを叩き、いつの間にか、かなりの音量になっています。大村さんはパワフルに叩き、清水さんは軽快に弾き、成田さんは笑顔になって、高く、華やかな音色で弾き進みます。
▶この演奏は、どのような風景を描いているのだろう、と思って聴いていると、成田さんのピアノソロになり、速度を上げていきます。成田さんは歌うようにして、綺麗な音で豪快に弾き進み、大村さん、清水さんも呼応して、グルーブ感に溢れた、心地良い演奏になっています。成田さんはさらにダイナミックに弾き、清水さんのベースソロに繋ぎます。清水さんは、端正なタッチで、力強く弾いていきます。強く弦をはじき、残響を長く響かせます。大村さんのドラムの上には、叩くと金属音が響く民族楽器のようなものが置いてあり、ドラム、シンバル、リムショットと、次々に叩いていきます。一音が強く、シャープな音で、独特なリズムの叩き方です。成田さんがピアノで煽ります。最後は、スティックを放り、素手でドラムを叩きます
▶2nd セット。“Long Ago And Far Away”は、難しい複合拍子のアレンジ、と成田さんが話します。OSFトリオは、”Old Songs for Free”の略で、昔の曲を自由にやろうというコンセプトのバンドだそうです。この日のライブでは、大村さんがアレンジされたスタンダード曲を中心に、清水さんのアレンジ曲、三人のオリジナル曲を演奏されました。
▶“CAB Jam Blues”は、”C Jam Blues”のアレンジで、Cだけではつまらないので、AにもBにも転調するようにし、終電に間に合わずタクシーに乗らなければならないことにもかけて、”CAB”というタイトルにしたそうです。大村さんはアレンジをされるだけでなく、曲のタイトルも変えることがあるとのことでした。
▶“Ondokusan(恩徳讃)”は、大阪の浄願寺に出演するミュージシャンが必ず演奏する仏教讃歌で、自由に演奏して下さい、という課題曲(?)だそうですが、それを持ち帰って、他のジャズクラブでも演奏しているのは、我々だけとのことでした。
▶“Choro”は、清水さんのオリジナル曲で、「ショーロ」と発音するそうです。成田さんの速いタッチのピアノ演奏から始まり、軽快に演奏が進みます。清水さんのベースソロでは、目を閉じて、端正なタッチで弾き始め、強いタッチになり、高い音で、深い情感を込めて弾き進みます。綺麗な音が並ぶ成田さんのピアノ、マーチのような大村さんのリムショット、ドラムが並走し、清水さんは、響きの良い音でぐんぐん弾いていきました。清水さんには、成田さん、吉良創太さんとのトリオに、四管楽器を加えた編成のバンドのリーダープロジェクトがあり、レコーディングをされるそうですが、収録曲には“Choro”も含まれるとのことでした。
▶“All The Things You Are Not”も、大村さんが”All The Things You Are”をアレンジした曲でした。ジャズミュージシャンなら、必ず演奏する曲を、トリッキーなアレンジで演奏されました。
▶2ndステージでも、大村さんがアレンジされた”Nothing Happens To Me”, “You’ve Stepped Into Reality”を演奏されましたが、その他に、清水さんアレンジの”Softly As In A Morning Sunrise”と、成田さんのオリジナル”Progress”, 大村さんのオリジナル”Melody For The Long Lasting Days”を演奏されました。
▶その中でも、最も印象的だったのは、成田さんの”Progress”でした。成田さんのピアノから静かに演奏が始まり、大村さんのシンバル、リムショット、清水さんのベースが続きます。ゆったりと演奏が進み、成田さんのピアノソロになります。柔らかいタッチで進み、少しずつ強くなり、寡黙な演奏に深い情感が表れ、高い音を叩いて、弾き進みます。演奏は速度を上げず、ゆったりと進み、成田さんは強く目を閉じて、強い想いと精神性を感じさせ、歌うように弾き、さらに強度を上げて、華やかな演奏になっていきます。大村さんも清水さんも大きな演奏で並走し、演奏は少し速度を上げて、激しくなっていきますが、深い充足感が得られ、じっくりと聴かせる音楽でした。この一曲を聴かせていただいただけでも、この日のライブに参加できて良かった、と感じるような、素晴らしい演奏でした💐
▶この日は、楽しいハプニングと、素敵なサプライズがありました。
2ndステージの最後から二番目の曲”Melody For The Long Lasting Days”を演奏している間に、大勢の外国人のお客様がお店に入ってきました。来日したばかりで、日本でのコンサートを開催中の、世界的に有名なヴァイオリニスト ロビー・ラカトシュ さんとメンバーの皆さんでした。
▶ロビー・ラカトシュさんは、ハンガリーのヴァイオリニスト、作曲家で、ハンガリーに古くから伝わるロマ(ジプシー)音楽をベースとし、ジャズやクラシックの要素も取り入れた独特の音楽スタイルで、その素晴らしい技術から「超絶技巧」と評されているそうです。前日には、東京オペラシティ コンサートホールで二公演、翌日には神奈川県立音楽堂(木のホール)での公演が予定されていました🍀
▶2ndステージ最後の曲、アンコール曲と、熱気が増し、大盛り上がりで演奏が進み、終演になりました。多くのお客様は、すぐにお帰りになり、お店には私と、女性の外国人客がお一人、そして、ラカトシュさんのご一行が残っていました。すると、ピアニストとベーシストのかたがステージへ進み、大村さんのドラムスと一緒に演奏を始めました。二曲演奏されると、さらに、ギタリストの方と、ラカトシュさんご本人がヴァイオリンを持って、ステージへ進み、演奏が始まりました🎻
▶「世界最速!キング・オブ・ロマの超絶テクニック」と称されるロビー・ラカトシュさんが、アンサンブルのメンバーと一緒に、目の前、2メートルくらいのところでヴァイオリンの演奏をされています。観客は私ともう一人、京子ママ、BODY&SOULのスタッフの皆さんです。物凄い速度の速弾き、歌うように華やかで優雅な演奏、綺麗でパワフルな響きのピチカートなど、ジプシー音楽の素晴らしい演奏が目の前で展開します。
▶大村さん、清水さんは終電の関係もあり、先にお帰りになり、ピアニストが交代し、成田さんが一緒にピアノを弾き始めます。成田さん、ラカトシュさん、ベーシスト、ギタリストの方での演奏になりました。豪華な演奏会が終わると、23時30分を過ぎていました☺️
▶BODY&SOULには、来日されたミュージシャンが、東京に滞在中に遊びに来られ、自由に演奏をされます。そうした場に立ち会うことができて、幸運でした。成田さんのオリジナル曲で一番好きな”Progress”も聴かせていただけて、最高の一日になりました。

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