デイリーレポート
新しいジャズとジャズらしいジャズ2つのジャズ
▶「療養中」の身なのですが、小曽根さんとノーネーム・ホーセスのクリスマス公演があり、自宅のすぐ近くのオーチャード・ホールなのでいつものように昼間のリハーサルから聴いていました。18人の皆さんはほとんどが当店にリーダー出演されている実力者ミュージシャンで、皆さんツアーから東京に戻ったばかり。当夜は立見席もソールドアウト、という大人気でした。
▶第2部、モーツアルトのピアノ協奏曲第9番(ケッヘル271、別名ジェノム)のビッグバンドアレンジ版。オーケストラをバックにジャズ演奏家が共演する(特に小曽根さん)は珍しくありませんが、これはジャズのビッグバンドによるクラシック演奏。3楽章1時間ほどの中に、美しいモーツアルトの世界とスピード感溢れるジャズの世界が交互に表れます。それぞれのソロパートも入っていて、小曽根さんの追求されている「ジャズとクラシックが共存・融合したまったく新しい音楽」のひとつの完成形だと思いました。小曽根さんいわく「ザルツブルグとNYを行ったり来たり」まさに、ジャズというジャンルを超えた全く新しい音楽でした。
▶お店にちょっとだけ顔を出すと、こちらはレイモンド・マクモーリン(ts)さんと 佐藤浩一(pf) 小澤基良(b) ジーン・ジャクソン(ds) さんのクァルテットが演奏中。小曽根さんの世界とは違いますが、これはまさしくジャズ !! の世界。レイモンドさんは楽器を新しく変えたばかりで、まだ本格的に自分の音が出ない、とご不満のようでしたが、気持ちいいテナーがジーンさんらの素晴らしいサポートを得て、ジャズらしいジャズが店内を満たしていました。
▶各セットの演奏曲名は追って掲載いたします。(レイモンドさんからのメール待ち)ステージ写真だけ掲載します。
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