デイリーレポート
ピアノのタッチが美しい極上のトリオサウンドを堪能
▶ラーシュ・ヤンソンさんの来日20周年の日本ツアー、その最終地が昨夜の当店、2日間の第一日目。サイドメンがいつもより若かったせいか、昔から当店で行っているラーシュさん、随分若がえったように感じました。ベースがデンマーク出身のトーマス・フォネスベック(b) さん38歳、ドラムスがポール・スヴァンベリー(ds) さん31歳。私は気づかなかったのですが、ポールさんは実はラーシュさんの息子さんでした。スウェーデンでは、ご両親のどちらの姓を名乗ってもいいのだそうです。
▶ラーシュさんのピアノのタッチはもの凄く綺麗で、ベースも良く鳴って、とても瑞々しいトリオ・サウンド。北欧ジャズの一般的イメージと違って、どこかにクラシック音楽の香りを残しながらもジャジーなジャズらしいジャズ。ラーシュさんのMCもユーモラスで、お客さまは極上のピアノトリオをご堪能されました。ラーシュさんは「今回もいろいろ各地をツアーで回ってきたけど、ここはとにかくピアノの音が素晴らしく全体の音も良くて、とても嬉しい」と大層お喜びで、実力を十分に発揮できたようでした。お客さまは皆さん、ラーシュさんと写真を撮ったりして和やかにお過ごしでした。
▶1st.stage…アルバムのタイトル曲♪Whats New…ピアノのタッチが美しく、べースの音色も良く、ドラムの響きも良くて、出だしから全てが極まっていました。ラーシュ作♪Nobilty and Beauty、♪Lee For To de Leun、♪Hope…同じ曲名のものが多数ありますが、ラーシュさんの曲は深く綺麗でした。ラーシュ作♪Butterfly In My Room…乗りの良いハッピーな曲、ショパンの♪Prelude…ジャズ風のアレンジが綺麗でした。C.ポーター♪Everything I Love…よくスウィングしていました。
▶2nd.stage…美しいメロディが印象的なラーシュ作♪Facing The Wall、♪More Human…ヨーロッパの香りがしました。スタンダード曲♪Just In Time…をアップテンポに軽快に演奏。ラーシュ作♪Hilda Smile…5歳のお孫さんの微笑みを曲にされたものだそうです。写真を見せていただきましたが、金髪の上来の北欧美人を思わせる美しいお嬢さんです。とても可愛がってるようで(お孫さんがとりわけ可愛いのは世界共通ですね)アルバムのジャケットにもお嬢さんの描いた絵が使われています。カラフルなクジラの上に小鳥が止まっているかわいい絵です。♪The Organist、アップテンポでドラムソロをフィーチャーした♪Latoun、アンコールはラーシュ作♪Sweet Daddy…美しく哀愁が秘められたヨーロッパのミュージシャンならではのサウンドでした。
★ラーシュさんは、日本では根強いファンが多く、予約の段階で早くから満席になりました。でも、連絡もなくいらっしゃらない方が10人もいて、空席ができてしまいました。キャンセル待ちをしてらした方には申し訳ない思いでいっぱいです。ラーシュさんも空いている席を気になさっていました。それぞれご事情はできますからキャンセル自体は構いませんが、ぜひご連絡いただかないと困ります。今夜は第二日、よろしくお願いします。
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