【灯火親しむライブジャズ】
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(2025年10月29日付 Nov. 29th)

デイリーレポート

留学が決まり張り切って素敵なタッチのピアノ当店初リーダーステージ

留学が決まり張り切って素敵なタッチのピアノ当店初リーダーステージ

Kyoko

2025年11月11日 火曜日

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11/10(月)は初出演《鞍智彩音リーダートリオ》鞍智彩音(pf) 鉄井孝司(b) 利光玲奈(ds) さん

▶週明け月曜は 智彩音(pf) 鉄井孝司(b) 利光玲奈(ds,vo) さんの《鞍智彩音リーダートリオ》彩音さんは、当店でフロアスタッフとして時々バイトしながらライブ活動などされていましたが、ずっと待機中だったアメリカ留学が決まってお店も辞めていました。最近留学も決まり、当店でのリーダーライブ初出演で昨夜はとても張り切っておられました。
▶大学は北テキサス大学で、昨夜の鉄井孝司(b)さん、そして当店ではお馴染みになった北沢大樹(ds)さんが出た学校です。最近、バークリーではなくここの評判がいいようですね。昨夜は多くのご友人のほか、北澤さんもいらして、終演後は色々アドバイスされていました。彩音さんは初めてのアメリカで、この地にはお知り合いがなく、北澤さんが友人に連絡してヘルプするよう伝えておく、ということでした。今の時代は円が弱いので、これから向こうで暮らすのは大変ですね。
▶昨夜の演奏は、クラシックピアノを勉強しているピアニストらしく、タッチが綺麗でとても良かったです。一年間の留学ですが、帰国が楽しみですね。一回り大きくなって帰国すると思います。ステージの様子は、いらしていた倉田さんにお願いしました。
まず演奏曲から。
▶1st.set…
ミュージカル 「Girl Crazy」 よりG.ガーシュインの失恋ラブソング♪But Not for Me/ミュージカル 「Wake Up and Dream」 よりC.ポーター♪What Is This Thing Called Love/ピアニスト ジョン・クレナー♪Just Friends/ディズニー映画 「白雪姫」 より♪Someday My Prince Will Come (いつか王子様が)/D.エリントンのバラード♪In a Sentimental Mood/映画 「Ride ’Em Cowboy」 より♪I’ll Remember April。
▶2nd.set…
鞍智彩音作♪Ducklings (子ガモたち)/V.ヤング♪Beautiful Love/アイルランド民謡♪Danny Boy/鞍智彩音作♪ラテン曲♪Roaring One Piece…ピアニスト塩谷哲さんに学んで作曲/鞍智彩音作♪Peace Up House/アンコール曲は♪御納戸色 (おなんど色=江戸時代の藍系の伝統色) でした。
続いて【倉田レポート】============
▶鞍智さんは国立音大鍵盤楽器専修(クラシックピアノ)卒で、4年次からは同大学ジャズコースにてジャズピアノ及び作曲を勉強され、同大学ピアノフェスティバルにソリストとして出演されています。来春2026年1月から米国の北テキサス大に留学を控え、東京を中心にライブ作編曲など、ジャズとクラシックの様々な音楽シーンで活躍中の新進気鋭のピアニストです。
▶定刻になり京子ママが開演を告げると、♪But Not For Me で鞍智さんが勢いよくピアノを弾き始めます。クラシックを想わせる正確な和音、フレージングの表現が感じられます。笑顔で力強く弾き進むと利光さんがブラシを回ししなやかにドラムに触れ、鉄井さんが穏やかなベースの音色を響かせます。
▶鞍智さんのピアノソロでは、綺麗な音色を転がすように弾き、速度を増してパワフルに弾き進みます。利光さんがスティックに持ち替え呼応し、シャープなドラムサウンドを響かせます。鉄井さんのベースソロになり、それまでの穏やかな音色から、一音をくっきりと響かせるパワフルな演奏になり残響を大きく響かせます。利光さんのドラムソロでは、軽やかな動作で強い音を響かせ、ピアノの合いの手のたび、多彩にサウンドを変化させていきます。アンサンブルで、軽快に演奏を結びます。
▶1st.セットは全6曲すべてスタンダード曲を演奏。♪What Is This Thing Called Love? では高速道路を運転するように上半身を左右に倒しながら躍動感豊かにピアノを弾き、♪Just Friends では頭を軽く左右に振りつつ、微笑みながら楽しそうに弾き進み、時折右手を軽く上に上げます。鉄井さんが強いタッチで、くっきりとした一音を弾き、独特の抑揚で歌うようにベースソロを披露されました。
▶♪Someday My Prince Will Come では、鞍智さんがテーマを弾くと利光さんがさわさわとブラシを回し、優しい音でドラムを叩きます。演奏の勢いが増していき、バンドの一体感疾走感が表れました。♪In A Sentimental Mood では、鞍智さんは潤いを感じさせる音色で弾き始め、ピアノソロでは高い音を綺麗に弾き、強く鍵盤を叩いて華やかな音を放ち、穏やかな音で弾いては鳴りの良い音でテーマを奏でます。♪I’ll Remember April では、ドラマーでもありヴォーカリストでもある利光さんが軽快にしなやかに叩き、歌うようなサウンドのドラムソロとなりました。
▶鞍智さんは数曲置きにマイクを取り、このライブを開催できたことに対する感謝の気持ちを述べ、ずっとクラシックをやってきたこと楽譜に書いていないことを演奏するジャズに出会って音楽の可能性の大きさを感じ、ピアノがさらに楽しくなったことなどをお話になりました。またリハーサルをすると、改めて自分の好きなパフォーマンスの系統がわかってきて、思いもよらぬ傾向に気づかされると話します。
▶2nd.セットではアンコール曲も含め、鞍智さんのオリジナルを三曲演奏。♪Ducklings はFキーのリズムチェンジのコード進行でカルガモの親子を想像して書いた曲、♪Roating One Piece は大学在学中に塩谷哲さんの指導を受けた時に教わったラテンの独特のリズムのクラーベを使って作曲した曲、♪御納戸色(おなんどいろ)は、深い青緑色の藍染めで七夕の夜空のように感じて、夏の夜散歩をモチーフに作った曲だそうです。
▶その中でも♪Roating One Piece は鞍智さんの決意や覚悟を感じるような、確信的な強い音を響かせる演奏になりました。利光さんの粋なドラム シンバルのサウンド、鉄井さんの穏やかなベースの音色の中を、鞍智さんが勢いよく弾き進みました。聴き手の心を躍らせるような魅力的な曲の演奏でした。
▶今年の8月からテキサスへ留学する予定が延期になり、そのおかげでBODY&SOUL に出演できるという素晴らしい機会を渡米前にいただくことができて嬉しいとお話になりました。間もなく渡米されるご予定ですが、学期の合間には帰国されるそうですので、またここでパワーアップした演奏を聴かせていただくことが楽しみです!!

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