デイリーレポート
お気に入りメンバーで繰り広げた真摯に追求し続けるご自身の素晴らしい音楽世界!!
9/2(水)は《片倉真由子トリオ》片倉真由子(pf) 粟谷巧(b) 田中徳崇(ds) さん
▶昨夜は真由子さんのお気に入りのドラマー田中さんが、今回九州から上京して参加してくださいました。余計なことは一切しないのに、痒いところに手が届くようなセンスのいいドラミングで、真由子さんんが気に入っているのがよく納得できました。
▶普段真由子さんはオリジナル曲をあまり演奏しないのですが、昨夜は当店で最後のトリオ演奏ということで多くの作品が演奏されました。どれも説得力のある良い曲で、オリジナル曲であることが気づかないほど。特に♪Merciful Eyes は目頭が熱くなりました。昔から真由子さんは、自分自身にとても素直で正直な人ですが、感情を表に出す人ではありません。その分ご自分の音楽に集中しているだと思います。昨夜も店内は満席に埋まり、多くのお客さまに彼女の音楽を聴いていただけて、私も自分のことのように嬉しかったです。詳しい演奏内容は倉田さんがお書きになって投稿くださったので、そちらをご覧ください。
▶今回の演奏曲は、真由子さんのオリジナルが7曲。そこにコルトレーンを配し、先人への敬意から始まり、自分自身の音楽を表現されたまさに 「片倉真由子の世界」 でした。
▶1st.set…
J.コルトレーンの二つの代表曲♪Naima (当時の妻ナイーマに捧げた曲~ Resolution (決意=組曲 「A Love Supreme」 の第2楽章)/片倉真由子作♪Canvas (音で描く画布)/真由子作♪Dusk (夕暮れ=光と影の境目を表現)/ギタリスト フレッド・レイシーがアルト奏者アーニー・ヘンリーを偲んで書いた曲バラード♪Theme for Ernie/J.コルトレーンのブルース♪Equinox (春分/秋分)。
▶2nd.set…/真由子作♪A Dancer’s Melancholy /真由子作♪Pursuit (追求/追跡)⋯三人の音の会話が素晴らしい/真由子作♪The Circle of Color Emotions (色彩感情の円環)/真由子作♪Merciful Eyes (優しく見守る瞳)/真由子作♪The Duality of My Soul (私の魂の二面性)/公民権運動や黒人のアイデンティティを意識したシンガー アビー・リンカーンの♪Being Me (ありのままの私) でした。
=======【倉田レポート】=======
昨夜は片倉さんの真摯な言葉と演奏に感動しました。
▶ピアニスト&作曲家の片倉真由子さんのリーダーライブ。共演は粟谷巧さん(b)田中徳崇さん(ds)で、2020年10月リリースのアルバム「plays COLTRANE」「plays STANDARDS」 2025年4月リリースの 「The Duality of My Soul」 のレコーディングメンバーです。田中さんはこの日のライブのために活動拠点の九州からお越しになったそうです。
▶予約は事前に締め切られ、満席の観客が開演を待ちます。定刻になりメンバーがステージに登場。片倉さんは観客に一礼して、1, 2, 3, 4…と掛け声をかけ一斉に演奏が始まります。トリオでシャープで力強い音で演奏が進み、片倉さんがゆったりとピアノソロを弾き始めます。目を閉じて音を味わうように弾いていき、音を止めると粟谷さんが勢いよくベースを弾き始めます。今日は何か違うという緊張感が漂います。
▶田中さんが大きくドラムスを叩くと、片倉さんが疾走を始めます。左足でリズムを取りながらシャープなタッチで弾き進み、一音一音をくっきりと響かせます。勢いを増していくと田中さんのドラムスも呼応します。速度を上げ高速道路を疾走していく車の運転のように、スリリングな演奏になります。
▶田中さんのドラムソロでは、目を閉じて緩急を織り込みながら豪快に叩きドラムスだけの演奏で進みます。少し柔らかくなりマーチのように叩いて進みます。ピアノが前に出てアンサンブルになり鮮やかに♪Naima~♪Resolution の演奏を結びます。冒頭から力の漲る大熱演の演奏になりました。
▶片倉さんがマイクを取り、ご挨拶とメンバー紹介をされました。一年前に 「The Duality of My Soul」 のレコ発を行ったが、このメンバーではそれ以来の再演となり、本当に幸せと話します。粟谷さんと田中さんは両腕で私を支えてくれる、と笑顔で紹介されました。
▶アルバム 「plays Coltrane」 収録曲の後は 「The Duality of My Soul」 収録のオリジナル曲を二曲、再び 「plays Coltrane」 からスタンダード曲を二曲演奏されました。どの曲も粟谷さん田中さんとレコーディングされたものです。片倉さんは頻繁に二人を見ながらピアノを演奏されました。粟谷さんは独特の抑揚で歌うようにベースを弾き、田中さんは多彩に叩き方を変えながらパワフルなドラミングを披露します。
▶2ndセットは、Kyokoママが開演を告げ観客の拍手の中、メンバーがステージへ進みます。すべて 「The Duality of My Soul」 収録のオリジナル曲の演奏になりました。
▶アルバムタイトル曲♪The Duality of My Soul を演奏する前に片倉さんは、このアルバムは初めて自主制作をしたがリリースするのは本当に大変だった。三日間のレコ発を行って心の底から幸せと思った、この想いのためにアルバムを作ったのだと納得したと熱っぽく話します。これからも自分が表現したいことを三人で試行錯誤しながらやっていきたい、と意気込みを語りました。
▶片倉さんが手拍子をしながら1,2, 1, 2, 3…と掛け声をかけ、一斉に演奏が始まり軽快に進み、一気に加速します。片倉さんが流星のような速度で華やかなピアノソロを弾き、田中さんがこの日の最大出力でドラムソロを叩いて2ndセットを締めくくりました。
▶アンコールに応え片倉さんは 「南青山時代から BODY&SOUL にお世話になり育てていただきました。公式に出演したのが中村健吾さんのトリオで、1st セットが終わったら Kyokoママが楽屋に入ってきて『あなた、今日からウチのレギュラーです。あなた素晴らしいわよ』と言われた。それから18年間、このお店に育ててもらいました」 と話します。
▶さらに 「ブランフォード・マルサリスのバンドのピアニストが遅れた時に、代役でブルーノート東京に出演したときは不安で仕方が無く、Kyokoママが一緒に行ってくれてブランフォードに『この子は私の娘みたいなものだから、よろしくね!!』と言ってくれた。今日はセットの間に Kyokoママの話をして泣いてしまうとピアノが弾けなくなるので言わなかった。気が張っているみたいで、まだ何とか大丈夫。京子ママ、スタッフの皆さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました」 と一気に話し感謝の気持ちを伝えます。Kyokoママは、ステージに向かって右の窓側の席で、片倉さんの言葉を聞いて、にっこりと微笑んで頷いていらっしゃいました。
▶アンコール曲の♪Being Me をゆったりと情感を込めて演奏され、終演となりました。会場には、BODY&SOUL とご縁の深いミュージシャン、シンガーの方々が来られていました。終演後も懇談が進み、お店は遅い時間まで賑やかでした。お店に来ると閉店までいるのが当たり前のようになり、Kyokoママやスタッフの皆さんと過ごす時間がとても愛しく感じられます。

















読者の投稿