デイリーレポート

色の違う三つの青色が絡まって大きな波に…昼下がりのレコ初ライブ
デイタイムライブで《栗林・藤本・須川 Tides of Blue 発売記念ライブ》メンバー 栗林すみれ(pf) 藤本一馬(g) 須川崇志(b) さん
◉一昨夜に続き昨日のデイタイムライブにも、当店の常連さんでこの欄ではお馴染みの K さんがいらしてくださって、素晴らしいステージレポートを書いてくださいました。K さんいわく「すみれさんのライブは、いつものBODY&SOULさんとは少し違った雰囲気になりますね」…確かに。すみれ さんのこともこの K さんのレポートで改めて色々知りました。いつもながらありがとうございます。
====以下 K さんの投稿の転載です=====
▶すみれさんは、渋谷公園通りに移転したBODY&SOUL新店に初めて出演されるときに、藤本さん須川さんとのドラムレストリオを編成されました。それ以前もお二人とは多くの機会で共演する機会があったそうですが、トリオでの演奏は無く、その一方で藤本さんと須川さんがデュオで演奏されることがあり、どんなことをやっているのだろう、という興味でトリオを組んでみたそうです。
▶その初回の1st.セットが終わると、演奏を気に入った京子ママがすぐに次回を決めましょう、とオファーをして下さったそうです。一昨年の6月/8月/12月/昨年の3月/8月/12月に続いて7度目のご出演となりました。さらにレコーディングもされることとなり、今回はこのメンバーで制作したアルバム「TIDES OF BLUE」のリリースライブとなりました。
▶「TIDES OF BLUE」は、すみれさんが、色の違う三つの青色が絡まって大きな波になるようなイメージを伝えて、須川さんが英語のタイトルを考えてくれたそうです。アルバム収録曲をすべて演奏されました。
▶一曲目は、アルバムタイトル曲♪Tides of Blueの演奏でした。藤本さんのギターから柔らかい音色で始まり、須川さんが弓でゆったりと弾き、すみれさんがピアノで綺麗な旋律を弾いていきます。ピアノの音が前に出て、続いて須川さんのベースソロになり、勢いよく速弾きを魅せます。藤本さんがギターを弾くと、すみれさんと須川さんは小さな音になります。華やかに速度を上げて弾いていくピアノソロ、高く甘く生き生きとした音で弾くギターソロから、華やかなアンサンブルになりました。
▶ゆったりと呼吸しながら森林浴をしているようなすみれさんのピアノ、大海原のように泰然自若として、静かで熱い藤本さんのギター、紺碧の青空の下、きつい山道を平然と登っていくような須川さんのベースと、三者三様に、個性の強い独特の演奏を自由奔放に進めていきながら、素晴らしい一体感を感じさせます。
▶ソロパートはあるのですが、明確に区切ることなくシームレスに移行していきます。三つの波が絡まり、大きなうねりとなり、やがて静かになって、付かず離れず進んでいくような演奏は、まさしく「TIDES OF BLUE」で、それはすべての曲で共通しているスタイルでした。
▶すみれさんは演奏中に、藤本さんや須川さんが演奏しているのを見て、にっこりとした表情になり、演奏が終わると微笑みを浮かべます。藤本さんと須川さんは、あまり表情を変えずに演奏を進めますが、時折楽しそうな様子が伝わって来ます。三人が何事にもとらわれず、心のままに演奏、心地良い音楽を紡いでいくのを観て聴いて、観客も充足感に満たされます。
▶アルバム収録曲の他に、ブラジル楽曲の♪Retrato、♪Encontros e Despedidas を演奏されました。須川さんがベース本体を手で叩き、スリリングな速弾きで観客の心を躍らせ、すみれさんが歌うようにして軽快にテーマを弾き、藤本さんが刺激的な音色を放って、強い情感を鮮やかに描いていきます。アルバム第一弾とは少し異なる色合いで、今後の新しい展開を感じさせる演奏になりました。
▶すみれさんはMCで温かい声でいろいろなエピソードを紹介し、藤本さん須川さんにマイクを振ります。三人のやりとりも楽しく、観客席からも大きな笑い声が響きます。お箏の奏者でいらっしゃる、すみれさんのお父様が「このアルバムは良かった」と褒めて下さったそうで、すみれさんは「親孝行ができて嬉しい。二人に感謝です」と話します。また、すみれさんのファンのお客様が「TIDES OF BLUE」の缶バッジを作って下さり、希望者に配布されました。すみれさんご自身もお帽子に付けて、演奏されました。
▶気持ちが通じ合った三重奏で紡がれる音楽は、益々深みを増し、唯一無二の世界観を感じさせます。次回もとても楽しみです!!
▶1st.set…三人をイメージしたアルバムのタイトル曲 栗林すみれ作♪Tides of Blue、すみれ作♪Here My Home、以前住んでいた家の裏にあった森が、ある日伐採され、無くなってしまった悲しみを描いたという藤本一馬作♪Dew、現代ブラジリアン・ジャズを代表するギタリスト ダニエル・サンティアゴの♪Retrato。
▶2nd.set…三人で初めて演奏したミルトン・ナシメント♪Encontros e Despedidas、すみれさんが家に帰るための様々な方法を考えて作ったという♪The Ways of Come Back Home Again、藤本作♪Pathway to Light、すみれ作♪Road。アンコール曲は、藤本作♪Let Me… でした。














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