デイリーレポート

一流メンバーによる最上質のギタークァルテットサウンド

▶「井上智さんの還暦祝いライブ」井上智(g) さんの還暦をお祝いする演奏共演メンバーは、片倉真由子(pf)増原巖(b)高橋信之介(ds)さん。全員がNYで勉強し活動され激しい競争の中で育った経験者です。大変にクオリティーの高いメンバーに囲まれて、多くのお知り合いやお弟子さんファンの方々で満席になった店内で、ベテラン智さんも気持ちよくギターを奏でられました。
▶真由子さんはジュリアードの特待生で天才と言われていますが、いつも謙虚で深い味のある響きのいいバッキングピアノに毎度心奪われます。増原さんは智さんとはNY時代からのお付き合いで、一番早く帰国されました。無口ですが心に熱いモノを持ったベーシスト。昨夜のドラマー信之介さんは、シンガーでもあったドラマーでBODY&SOUL ファミリーとも言えるグラディー・テイトさんが、晩年はシンガーとして活動しはじめた時、自己のバンドの後継ドラマーに抜擢されたドラマーで、ピアニストのドン・フリードマンさんのレギュラードラマーも努め、そして今、小曽根真NNHのレギュラードラマーです。帰国して国立音大で先生をされていますが、自分が本当に気に入ったユニットにだけ参加されます。そんな素敵なお仲間と還暦ライブを出来る智さん、その心優しく皆に慕われるお人柄が、演奏にも表れていました。素晴らしい還暦祝いのステージでした。
▶1st.stage…♪September In The Rain、♪Going Home Whistle、♪Song For KOTO…NYでアジアン・ジャズ・フェスがあった時に琴と共演するために作曲した曲。O・ぺティフォード♪Tricotism、♪I’m In The Mood For Love…ワルツで演奏。井上作♪Calypso Enywere…S.ロリンズのカリプソ調の曲に刺激されて作曲した曲で、リズム隊が良い感じで楽しみながら演奏。
▶2nd.stage…井上さんの恩師であるジム・ホールの曲を3曲♪Something Specilal、ギターとベースのユニゾンから入った♪Waltz New、B.エバンスとJ.ホールのデュオで有名な♪My Funny Valentine…心に響く素晴らしい演奏でした。W.ショーター♪Infant Eyes…ショーターの娘さんのみやこさんのこと。井上作♪Monk The Things…イントロギターとドラムのブラシから出ましたが、信之助さんのとても綺麗なブラシさばきが気持よかったです。
▶アンコールはお祝いに聴きにいらしていたミュージシャンをステージに上げて、フルートの佐々木優花さん、ピアニストの鈴木瑶子さん、ドラマーの鈴木宏紀、そして井上さんのお弟子さんなどを代わる代わる演奏に加え、アップテンポの曲を演奏して終りました。井上さん素敵な還暦祝いでしたね。おめでとうございます。これからも増々いいギターサウンドを聴かせてくださいね。この同じメンバーは、新年早々1月8日、日曜日に当店出演です。