【The Final Groove】
52年目のセッションは
いよいよ最終楽章へ
9月後半のスケジュール公開
(2026年8月15日付 Aug 15th)

デイリーレポート

新曲も3曲披露され曲に込められたイメージや想いを綴るようなステージ

新曲も3曲披露され曲に込められたイメージや想いを綴るようなステージ

Kyoko

2026年08月24日 月曜日

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8/23(日)はデイタイムライブ《榎本響クァルテット》榎本響(pf) 佐藤航(ss) 江原バンディ悠紀(b) 山口友郎(ds) さん

▶都内ゲリラ雨の心配のなくった日曜日は《榎本響クァルテット》のデイタイムライブ。メンバーは皆さん若い20代で、フロントはソプラノサックス一本です。普通はテナーやアルトが入るのですが、その意味では珍しい編成のユニットです。
▶榎本さんは大阪出身で、映画や舞台/ドラマ/CM等で活躍されていて、昨夜のメンバーは洗足学園の先輩たちだそうです。演奏曲は、オリジナル曲が多く演奏されました。スタンダード曲も含めて、榎本さんのイメージの中の風景と記憶がテーマでしょうか。演奏曲メモには、曲に込められた想いが丁寧に綴られていました。MCトークで話してほしかったわ。
▶1st.set…
名盤 「JuJu」 収録曲ウェイン・ショーター♪Mahjong (麻雀)/榎本響作新曲 夏の涼しさをイメージして書いたという♪山背 (やませ=夏に北日本の太平洋側へ吹き込む冷涼な風のこと)/榎本響作♪日曜日 (恋人と過ごした日曜日の朝)/榎本響作♪Strata of the Green (緑の地層)…アパートの窓を覆うほど繁った蔦を内側から眺めると地層のように見える)。
▶2nd.set…
フレディ・ハバードの 「First Light」 収録タイトル・チューンソプラノサックスをフィーチャー♪First Light/榎本響作♪Rope (繋ぎ止めるもの)…昨秋デジタル・シングルでリリース/榎本響作新曲♪郷 (さと=棚田の原風景)/榎本響作♪And yet (tomorrow comes) …人類は争いの歴史だがそれでも明日はやってくる/アンコール曲はイヴァン・リンス♪Choro das Águas (ポ語=水の哀歌 ショーロはブラジル音楽) でした。
=======【倉田レポート】=======
《榎本響クァルテット》は’25/9月、’26/2月に続いて三回目の出演です。榎本さんのオリジナル曲とスタンダード曲を演奏されました。
▶お店に入り、奥の厨房にいらっしゃった Kyokoママ に手を振ってご挨拶して席に着くと、改めて店内の雰囲気を感じてホッとします。BODY&SOUL での榎本さんのリーダーライブは人気が高く、毎回50名近い観客が詰めかけます。今回は15時開演のデイタイムライブですが、20代30代の観客が多く、常連客外国人客もいてお店は静かな熱気に満ちています。
▶メンバーが登場し榎本さんが 「外が明るくて不思議」 と一言。山口さんの爽快なドラムサウンドから演奏が始まります。榎本さんのピアノ江原さんのベースが続き、佐藤さんがソプラノサックスを吹き始めます。初めから華やかな演奏です。
▶佐藤さんのソロパートになり厚みのある音色で伸びやかに吹き、高く刺激的な音を放ちます。やや下を向いて表情を変えずに演奏を進めます。榎本さんのピアノソロでは、目を閉じて滑らかに弾き始めシャープなタッチで速度を上げていきます。しなやかに弾き進み、前後の動きが大きくなり力感を増していきます。高速に鍵盤を叩いて突き進むと、山口さんが呼応して大きく並走します。
▶江原さんのベースソロになり、力強く響きの良い音色で弾き、残響を多彩に変化させます。一音一音をくっきりと響かせ、弦をはじく力が増していきます。山口さんはブラシに持ち替え、柔らかく叩いて寄り添いますがドラムソロになるとスティックに戻し、リムショットを織り込みパワフルなサウンドを響かせます。ドラムスだけのソロ演奏になり、多彩で豪快なドラミングで観客を魅了します。華やかなアンサンブルとなり一曲目の♪Mahjong から熱量の高い演奏になりました。
▶榎本さんがご挨拶とメンバー紹介をされ夏らしい新曲を、と♪山背を演奏されました。山背とは夏に東北地方で吹く冷たい風のことだそうで、涼しい日も多くいろいろな表情を見せる今年の夏の違和感を描いた曲とのことでした。この曲では佐藤さんはアルトサックスを演奏し、郷愁を誘う音色を響かせます。榎本さんのピアノソロでは静かなタッチで弾き始め、後半になるにつれ華やかさを加え歌い上げるような演奏になりました。榎本さんに大きな笑顔が浮かびます。
▶ある日曜日に過ごした幸せな一日を描いた♪日曜日、榎本さんのアパートに生えた蔦の葉の一枚いちまいが積み重なった様子から緑の地層という曲名を付けた♪Strata of the Greenは、榎本さんの瑞々しい音楽性が際立つオリジナル曲です。この二曲を続けて演奏されました。江原さんはエレキベースに持ち替え、冒頭から浮遊感のある音を響かせます。
▶♪日曜日では、榎本さんがゆっくりとピアノソロを弾き、穏やかなエレベ密やかなブラシが寄り添います。徐々に勢いを増し情感を強めていき、いつの間にか煌びやかな音色になっているピアノ、呼応して大きく並走するエレベ ドラムスが幸せな喜びを伝えます。
▶♪Strata of the Green では、山口さんのドラムソロを榎本さんがさりげなく煽り、パワーを増していきます。ブラシからスティックに持ち替え、強い音でぐんぐん進みます。ソロ演奏にドラムスとピアノ、ピアノとソプラノサックス、アンサンブルと多彩な構成で、重層的な緑の光景を鮮やかに描きます。
▶2nd.セットに入ると益々熱量が高くなり、バンド全体で躍動しながら演奏が進みます。新曲もさらに2曲演奏されました。♪郷は、熊本に行ったとき棚田の風景を見ながら一時間半ほどを過ごしたときに書いた曲だそうです。ゆったりと伸びやかに吹くソプラノサックス、流れるように綺麗なフレーズを弾くピアノソロで柔らかく、しっとりと郷愁を感じさせる演奏になりました。
▶♪And yet は前進していく強い意思を描いた曲とのことでした。3回目にして最後のここでのリーダーライブであることを話し、やってくる明日への決意を伝えるように、全力で疾走し全身全霊を傾けた演奏を披露し 2ndセットを結びました。
▶アンコールでは榎本さんが一人で登場します。BODY&SOUL と Kyokoママとの思い出を語っていきます。学生の頃にこのお店に初出演したとき、終演後卒業したらプロになるのかという話になりましたが、Kyokoママから 「プロだからここに出演しているのよ」 と言われ、衝撃を受け感激したというエピソードを披露されました。Kyokoママ に感謝の言葉を述べ、大好きなイヴァン・リンスの♪Choro das Aguas を演奏されました。
▶榎本さんはこの日のライブのために3曲もの新曲を書き、信頼するバンドメンバーと大熱演を繰り広げました。瑞々しい感性で、繊細でありながら聴き手の心を躍らせるダイナミクスを持つ榎本さんの作/編曲・演奏の素晴らしさを改めて実感できるライブとなりました。今後の益々のご活躍が楽しみです。

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