デイリーレポート
アルトが素晴らしい音色でよく鳴りよく歌うこれからジャズシーンを賑わす予感
6/17(水)は《河原畑拓巳クァルテット》河原畑拓巳(as) 片倉真由子(pf) 山本裕之(b) 小松伸之(ds) さん
▶昨夜は 河原畑拓巳(as) 片倉真由子(pf) 山本裕之(b) 小松伸之(ds) さんの《河原畑拓巳クァルテット》ご存じのように、河原畑さんは高学歴高キャリアで歩み始めた10年を捨て、学生時代から吹いていたアルト奏者の道へ、当店で一昨年までバイトしながら精進されていました。バイト中に初めて聴いた時アルトの音色がとてもいいので、これはいけると思い、練習もいいけど人前で一流のプレイヤーといっしょに演奏しないとだめよ、とアドバイスしました。
▶昨夜もご自身が厳選したメンバーをサイドにお願いしてのステージで、演奏曲はジャズ史に残るようなストレート・アヘッドな、アルトが似合う名スタンダード曲をメインにしたよく考えられた選曲構成で、アルトがよく鳴りよく歌う素晴らしいステージでした!! 私としてもとても嬉しく思いながら聴かせていただきました。客席にはご両親もいらして、息子さんの演奏を熱心にお聴きになっておられました。今はまだ知られていませんが、そのうちにジャズシーンにどんどん出てくると思います。皆さまぜひお聴きになってくださいね。
▶1st.set…
ピアニスト デューク・ピアソン♪Jeannine…ハードバップらしい親しみやすいメロディ/映画 「I Dood It」 よりピアニスト ジーン・デポールのバラード♪ Star Eyes/スタンダード曲フランク・パーキンス♪Stars Fell on Alabama (アラバマに星が降った夜)/映画 「Ziegfeld Girl」 より♪You Stepped Out of a Dream/河原畑拓巳作 親しみやすいメロディ♪Weekday Off (平日の休日)。
▶2nd.set…
ミュージカル 「I’d Rather Be Right」 よりリチャード・ロジャース♪ Have You Met Miss Jones ?/オペラ 「蝶々夫人」 がモチーフのアメリカ歌曲♪Poor Butterfly/ヴァーノン・デュークのバラード♪I Can’t Get Started/ベーシスト サム・ジョーンズ♪Del Sasser/アンコール曲はスタンダード曲映画 「Ride ‘Em Cowboy」 よりジーン・デポール♪I’ll Remember April でした。
======【倉田レポート】======
BODY&SOUL では2024年11月がデビューステージ、25年2月/5月/7月/9月、26/3月に続き8回目の出演になりました。スタンダード曲を中心に河原畑さんのオリジナル曲も演奏されました。河原畑さんがどんどん成長されている様子が拝見できとても嬉しく感じました。
▶2nd.セットから聴きました。まず河原畑さんと片倉さんがお二人でステージへ登場。デュオで♪Have You Met Miss Jones ? の演奏になりました。お二人が一斉に演奏を始め、河原畑さんは目の覚めるような音で勢いよくアルトサックスを吹き始めます。軽く吹いているように見えますが、アルトの音色がスケール大きく響きます。
▶アルトソロになり、河原畑さんは足踏みをしつつ前後に動きながら軽快に吹き進みます。少しずつ強度を増して複雑な音を多彩に放ちます。屈伸し後ろへ反り返り、パワフルに刺激的な音で吹き進みます。
▶片倉さんのピアノソロでは、静かな表情でシャープに鍵盤を叩き、パワフルな音を響かせます。華やかな音で弾き進みその独特の世界観を描く演奏に観客が聴き入ります。顔を上げ少し呟くようにして、さらにぐんぐんと疾走を続けます。その勢いそのままに、デュオで演奏を進め強い音を響かせ合い、鮮やかに演奏を結びました。
▶山本さん小松さんもステージに登場し、ここからはクァルテットでの演奏になりました。ミディアムスイングのナンバー♪Poor Butterfly では、河原畑さんは柔らかくゆうゆうとアルトを吹いていきますが、その音色はとても力強く感じます。速度を上げ力感を増し、大きく歌うように吹いていき身体全体で音を発しているような迫力のある演奏になりました。
▶河原畑さんは一曲ごとに演奏曲の紹介などをして、ライブステージを進めていきます。しっとりとした曲も好みで、大好きなキャノンボール・アダレイも吹いているバラード曲♪I Can’t Get Started を演奏しますと話し、アルトを吹き始めます。その潤いのある音色にトリオが続きます。山本さんはポツリとベースを小松さんはブラシを柔らかく回し、片倉さんは軽やかにピアノを弾いています。
▶この曲のアルトソロでは、河原畑さんはあまり前後には動かずじっくりと吹いていきます。伸びやかな音色を響かせますが、音を操りその抑揚で情緒的な風景を描きます。後半には大きく豪快な音色で吹き、その広い表現の幅で観客に聴かせるソロを披露します。片倉さんは音を楽しむようにゆったりと粋なフレーズを弾き、山本さんのベースソロへ繋ぎます。山本さんは人差し指と中指を弦の上で走らせ、柔らかく上品な音色で残響を制御して弾き進みます。
▶2nd.セットの最後はアップテンポな曲を、と♪Del Sasser を演奏されました。この曲では片倉さんが高速道路を疾走していくような豪快なピアノソロを弾き、観客を惹きつけます。小松さんのドラムスも呼応して大きく叩き、綱渡りのようなスリリングさで片倉さんの演奏が続きます。小松さんのドラムソロになり、軽快に叩いて勢いを増していきます。ドラムだけを連打して進み徐々にシンバルを叩くポイントを増やしていき、速度を上げて、2nd.セットの最大出力で叩く、大熱演のドラムソロになりました。
▶アンコール曲は♪I’ll Remember April を速度感豊かに演奏し、高い熱量のままこの日のライブステージを締めくくりました。
▶京子ママに 「良い演奏でしたね」 とお話しすると、「河原畑さんのアルトサックスの音色はとても綺麗。毎日猛練習しているようだけれど、やっぱりステージに立って演奏を聴いてもらうことが大切」 と仰っていました。そのお言葉通り、河原畑さんのライブに伺うたびにスケールの大きな演奏になり、益々表現の幅が広がっていくように感じます。目の覚めるように爽快なアルトの音色、伸びやかな音色の中に表れる情緒的な抑揚、勢いを増して多彩で刺激的な音を放つパワフルな演奏など、とても魅力的なステージを楽しませていただきました。また次回のリーダーライブが楽しみです!!


















読者の投稿