デイリーレポート

アルトとテナーを持ち替え全員のコンビも素晴らしいクァルテットサウンド
《デビット・ネグレテリーダークァルテット》 デビット・ネグレテ(as,ts) 海堀弘太(pf) 小川晋平(b) ジーン・ジャクソン(ds) さん
◉私、先日感染症による胃腸炎を患って以来あまり体調が万全ではなく、お店には出ていますが色々やるべき仕事があるのですが、いいジャズを聴くのがいま私の息抜きになっている今日この頃。昨夜は デビット・ネグレテ(as,ts) さんのクァルテットで、このブログ欄ではお馴染みになった常連 K さんがいらしてくださり、私はまた甘えてレポートをお願いしてしまいました。度々で恐縮ですが、また転載サせていただきます。K さん、ありがとうございます。(新人スタッフが撮ったスナップ写真でピンがきていない写真あり、以後気をつけます、ご了承下さいませ)
==========
▶美しいアルトサックスの音色と緻密なアドリブ演奏と称され、気さくなお人柄で人気のサックス奏者 デビッド・ネグレテさんのリーダークァルテットのライブが開催されました。
▶デビッドさんは、昨年9月にコットンクラブで、新アルバム”Whisper”のリリースライブを成功させ、継続的に様々なバンドにも招かれ、精力的な演奏活動を続けています。アルトサックス奏者として著名ですが、最近はテナーサックスも演奏されます。
▶スタンダード曲を中心に演奏されましたが、一曲一曲の演奏とセットリスト全体を通じて、デビッドさんの音楽の世界観が感じられるようなライブステージになりました。
▶ステージに登場し、デビッドさんは日本語と英語を交えてご挨拶、メンバー紹介をされ演奏が始まります。まずはアルトでソロ演奏を披露します。綺麗な音色で滑らかに吹いていき、少しずつ音色が強くなっていきます。速度を増すにつれて熱量が上がり、目を閉じて集中し力感にあふれた演奏になりました。一曲目の♪Ah-leu-Cha から気合十分というご様子です。
▶BODY&SOUL 初出演の海堀さんが、軽快に小気味良い音色でピアノソロを弾き進みます。微笑みながら楽しそうに弾いていき、目を閉じて全身でリズムを取りながら、都会的なサウンドで疾走していくとジーンさんのドラムスが大きな音で演出し、さらに勢いを増していきます。
▶小川さんは、小曽根真さんのトリオや No Name Horses のメンバーとしてご活躍で、先日も新日本フィルハーモニー交響楽団との共演で素晴らしい演奏を披露されました。強靭な指で豪快にベースを弾き、独特の重厚な残響を響かせます。寡黙な表情ですが、演奏は饒舌でくっきりとした音色と情緒的な抑揚が観客を惹きつけます。
▶ジーンさんのドラムスは、いつも本当にエレガントなサウンドです。右手首を軽く捻りながらシンバルを叩き、まろやかで奥深い音を響かせ、左手は親指と人差し指でスティックを挟んで強弱を自在に操ります。音のつながり、リズムが心地良く、ソロ演奏でもアンサンブルでも聴き惚れる、唯一無二の美しいドラムサウンドです。
▶デビッドさんは、1st.セットでは一曲ごとにアルトとテナーを持ち替えて演奏されました。♪You Know I Careでは、冒頭からゆったりと温かい音色でテナーを吹き、トリオが静かに寄り添い、素晴らしい情感を描きます。▶♪Kiss To The Skies では、静かに観客に語り掛けるようにアルトを吹き、お人柄のように優しく深く、受容性に富んだ音色を響かせ、心地良い音楽でデビッドさんの世界観を強く感じさせます。ジーンさんのドラムスの上品な演出、小川さんの生命力に溢れるベースの音色、明るく軽快に疾走する海堀さんのピアノとともに、こういう音楽が聴きたかったと感じる素晴らしい演奏になりました。
▶2nd.set…に入ると、デビッドさんはテナー中心で静かな表情で直立不動の演奏から、どんどん力が入って前後の動きが大きくなり、刺激的な音色を放ちます。海堀さん小川さんジーンさんがそれぞれにスピード感溢れるスリリングな演奏を披露されました。各ソロや一曲の演奏後の拍手は、とても強く大きなもので、演奏が進むほどに観客が高揚していきました。
▶デビッドさんは、京子ママとご相談して、今後もBODY&SOUL でリーダーライブを開催されるそうですし、新アルバムの制作も予定され益々精力的な活動を進めていかれるようです!!













読者の投稿