2009.4.1 Wed 街路の賑わいもなく静かな年度末の夜 |
3月の最終日は、三木俊雄(ts) ユキ・アリマサ(pf) 島田剛(b) 紅野智之(ds) さんの クァルテット。1st.stage の4曲目 ♪I Love You Poggy は、三木さんのサックスと アリマサさんのピアノソロの何と切なく美しいことでしょう…心に染みました。 その後すぐ、三木さんのアップテンポのオリジナル曲 ♪Next Channel との対比も 鮮やかでした。2nd.stage は三木さんのオリジナル曲 ♪Stop and Go ではじまり、 キースジャレットの ♪Prism、そしてまた三木さんの ♪Moon Flower ♪Sleep Likes A Baby…。私は、キースの曲よりこちらの方がいいと思いました。ラストは ウェイン・ショーターの ♪Black Nile で終演でしたが、客席は単独でいらした方が 多く、いたって静かな店内でした。月末なのに人通りも少なく、帰宅時のタクシー も空車だらけ。ホントに不況が切実になってきて、この先どうなるのでしょう…。 |
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2009.4.2 Thu 春雷で荒れた空模様の新年度初日 |
大黒摩希さんのファン会が夕方から当店であり、お店は8時開店でした。折からの 大雨でずぶ濡れでいらした方もいて、大変お気の毒でした。ステージは、水橋孝(b) 大口純一郎(pf) 原大力(ds) さんのトリオ。水橋さん(通称ゴンさん)のファンの方が 信州松本から5人いらしたり、美しいバレーダンサーが3人でみえたり、店内は ゴンさんファンで賑わいました。でも初めていらしたお客様が酔っぱらって、一人 浮いていることにも気づかないで演奏者にやたら声を掛けるので、お連れの女性に 連れて帰ってもらいました。いくらジャズが好きとは言え、飲み過ぎの酔っぱらい には困りますね。メロディメーカーのゴンさんは、♪黒いオルフェ ♪Straight No Chaser ♪Round Midnight ♪C Jam Blues …など、よく知られている曲を、 ゴンさん流のアレンジで楽しませてくれました。途中でドミニク・ファリナッチに よく似ている人が来て私にキスをしたので、キョトンとして聞いたら、何と ご本人でした。バケーションで来日しているそうで、思わず、楽器を持って来てね とお願いしました。今週末まで東京にいるそうですから、天才トランぺッターと 言われているそのトランペットが聴けるかもしれませんよ。 |
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2009.4.3 Fri 初めて聴く方が一様に感心する女性トランぺッター |
これまで客席を満杯に埋めていた市原ひかり(tp)さんですが、昨夜はウィークディ ということでしょうか、いつもにくらべてちょっと寂しい店内。でも熱心な ひかりさんファンがおみえでした。それに普段のレギュラーメンバーではなく、 後藤浩二(pf) 高道晴久(b) 吉岡大輔(ds) さんでしたが、彼女をとても良くサポート して、なかなかいい演奏でしたよ。演奏曲は、1st.stage ♪Stella By Starlight ♪走馬灯 ♪I'll Wait For You ♪When I fall In Love、意外なアレンジで面白かった ♪There Is No Greater Love。2nd.stage ♪Eye Of The Hurricane ♪無題 ♪It Could Happen To You ♪Home ♪星に願いを…など。小柄なひかりさんが、 しっかりしたトランペットやフッリューゲルホーンを吹くので、初めて聴いた外人 の方などはびっくりするやら感心するやら。いつものステージ同様、みなさん 一様に、その女性らしからぬサウンドに驚かれるようです。 |
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2009.4.4 Sat 大ノリの客席だったトミーさんのオルガンセッション |
トミー・キャンベル(ds) さんと河合代介(org) ハル高内(g) さんのお茶目なトリオ。 1st.stage、まずオルガンとドラムスのデュオで ♪You'll See ♪Shadow Of Your Smile、その後ハルさんが入って ♪Real Good'un ♪Tone Wheel ♪Poinciana ♪Joshure。徐々に盛り上がってきました。2nd.stage では、みんながヒートアップ してステージと客席が一体に。まずデュオで ♪Come Sunday ♪Mack The Knife、 ハルさんが入って♪John。そして毎回違う仕掛けがあって面白いお得意の♪Europa 今回はインドのシタールの小型版を途中から使った不思議なサウンド。普段は無口 でおとなしいハルさんですが、スイッチが入ると変身します。♪Four On Six ♪Jinny's Shout Chorus & St Thomas ♪Night In Tunisia、さらにヒートアップ して来て♪Midnight Special、アンコール曲では、河合さんの選挙演説のような MCに客席から合いの手が入り大爆笑のあと、ジミー・スミスの ♪プリーチャー。 ここまでくると客席は総立ちで、スーツを着たビジネスマンの方たちも手拍子やら 掛け声で店内は大賑わい。皆さんきっと良いストレス発散なったことでしょうね。 お客様の数こそ、そこそこでしたが、皆さんに楽しんでいただけると、苦労して やっている甲斐があります。 |
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2009.4.5 Sun 連日楽しめたトミーさんのセッション |
TOKU(vo,flh) 山口有紀(vo) さんの2ヴォーカルに、ケイ柴田(pf) 大村太一郎(b) さんのトミー・キャンベル(ds) ヴォーカル セッション。TOKUちゃんと有紀さんは 久しぶりだったのですが、ちょっとリハしただけで息が合いました。本番では、 アドリブも多く出て、二人とも楽しんで歌っていました。合間に寸劇風の掛け合い コントが入るのですが、その中に北朝鮮のミサイルの話をさっそく入れたりして、 ジャーナル性豊かなコントでした。お客様は1/3が外人でしたが、実は昼間、孫の レイちゃんファミリーと、桜が満開でお花見客でごったがえす代々木公園に行った 折り、そこもほぼ1/3が外人で、日本には随分多くの外国人がいるのだな、と思い ました。トミーさんがリーダーのこの2日間は、大変充実していてとても楽しめる ステージでしたが、彼が東京に住んでいないとこうしたグループも存在しなかった はず。ジャズ界の刺激にもなるし他のドラマーにとっても良い勉強になる…、と、 日本に住む外国人のことにいろいろ思いが及んだ2日間でした。 |
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2009.4.7 Tue 豪華メンバーで満々席の大盛況でした |
TOKU(vo,flh)ちゃんと、アトランタから宮本貴奈(pf,key)さん、NYからFUYU(ds)さん それに 坂本竜太(b) 荻原亮(g) さんという豪華メンバーによる、TOKUちゃんのCD 「Love Again」の発売記念ツアー、その最終日でした。ということで週明けの月曜日 というのに、入りきれないお客さまをお断りしたくらい客席は満席で、1st.stage が 終わってもお帰りになる方はほとんどなく、席が空くのをお待ちいただいた方には 大変お気の毒な日でした。お客様はTOKUちゃんらしく、年齢層の広い女性が8割 でした。1st.stage の、発売したCDにはない ♪Fly Me To The Moon は、これまで 聴いた事のないアレンジで、一体誰のアレンジだろう、と思ったら坂本竜太さん。 実は彼は、UFO研究会に入っているそうで、何でも宇宙を意識したアレンジなのだ そうです。2nd.stage では貴奈さんのオリジナル曲 ♪Blue Ride に、先日のブログで お話したドミニク・ファリナッチさんが遊びにいらしていて飛び入り参加し、TOKU ちゃんと吹きましたが、全く知らない曲を譜面初見ですぐ吹いてしまうのには驚き ですね。さすがジュリアード音楽院出の天才トランぺッターの面目躍如でした。 アンコールに応えて、ミュージシャンの皆がコーラスに参加して終わった、 名残惜しさの残る夜でした。 |
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2009.4.8 Wed 嬉しいジュリアード音楽院の同窓生の共演 |
片倉真由子(pf) 本川悠平(b) 小山太郎(ds) さんのトリオの昨夜、真由子さんは 2回目の当店出演ですが、とにかくピアノのテクやタッチが秀逸で音楽性も豊か… 私はとても楽しみにしていました。で、バケーションでたまたま日本に来ていて、 一昨日も遊びに来てくれた、ジュリアード音楽院の同窓生であるドミニク・ ファリナッチ(tp) さんにぜひ来てほしいと頼んであったのですが、彼はちゃんと 1st.stage からいらしてくれました。そして飛び入りで♪Body and Soul ♪What Is This Thing Called Love? を一緒に演奏してくれました。PAマイクを 使わない生音によるフリューゲルホーンは、聴いていてとても気持ちがよく、 ピアノの真由子さんも嬉しそうでした。2nd.stage、♪Secret Love、モンクの ♪Reflections、ドミニクさんが入ってブルース♪Bird Like、レギュラートリオで ♪You Know I Can ♪I Hear Rhapsody。そしてアンコールに応えてピアノソロ ♪Star Crossed Lovers & The Single Petal Of A Rose。そのなんと美しいピアノの 響きでしょう。お店中がじーっと聴き入りました。9月にはNYのメンバーとの CDが発売になるようで、お客様の中にはジャズ業界の人も多数おみえでした。 新しい優秀なミュージシャンに出会うと、私も元気がもらえ、楽しみも増えて 嬉しい限りです。 |
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2009.4.9 Thu 気合いが入っていたクリヤさんトリオ |
クリヤ・マコト(pf) 鳥越啓介(b) 天倉正敬(ds)さんのトリオは、3人が当店のステージ で出会って出来たトリオで、次回からこのトリオは《Freedom Soul》という ユニット名で演奏する予定です。昨夜はゲストにヴォーカルのMARUさんが加わり クリヤさんも気合いが入っていました。1st.stage は、♪Can't Hide Love ♪Clockers、MARUさんが入って♪Ordinary People、彼女のオリジナル曲 ♪嘘、 アレンジがすばらしかった♪Everything Happens To Me、天倉さんのドラムソロが 大層カッコよかった ♪Manteca。この3人が一緒になると、サウンドがどんどん 発展して広がります。2nd.stage は、♪Film Man、MARUさんが入って♪hidden' ♪Just The Way You Are ♪Street Life、そしてクリヤさんのオリジナル曲で、 今の季節にぴったりの日本風で美しい曲 ♪さくらガーデン、♪J.F.S、アンコールに 応えては ♪Feel Like Making Love を MARUさんが熱唱しました。終演の頃、 クリヤさんがフランスツアーでいつも一緒に演奏しているという、レイ・ブラウンの 愛弟子ピェールさんが、「コットンクラブ」からタクシーで駆け付けたのですが、 道が解らなかったようで遅くなってしまい、ステージには間に合いませんでした。 クリヤさんも、私に彼のプレイを聴かせたかったということで、とても残念がって いました。でもお会いしてお話をしたらとても素敵な方でしたので、きっと演奏も 素晴らしいに違いないと思いました。次の機会を楽しみに待ちたいと思います。 |
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2009.4.10 Fri 和やかで素敵なCD発売記念ライブ |
昨夜は、当店に時々出演している女性トランぺッター、市原ひかりさんのお父様 である大ベテランドラマー市原康さんと、福田重男(pf)さん、そしてスウェーデン の森泰人(b) さんのトリオ《TRIO'》の、4枚目のCD「Light In The Darkness」 発売記念ライブでした。客席には、ファンの方やお知り合いが多く、満席でした。 演奏曲は福田さんの ♪Spring 8、♪Moonglow、ビートルズの♪Here There And Everywhere。これは、市原さんの生徒さんのアレンジで、変調に苦労したとか。 ♪Reverence は友人の方が作った曲だそうです。それから、CDタイトルでもある ♪Light In The Darkness、♪Ortonville Epilogue M2…ほとんどがCDの中の曲。 ちなみにこのCDは「熱い静けさ」がテーマらしいのですが、ユニット名である 《トリオッ》とともに、何やらとても哲学的ですね。お客さまはみなさんジーッ と真剣に聴き入っていらっしゃいました。CDもたくさん売れ、和やかで素敵な CD発売ライブになりました。 |
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2009.4.11 Sat お客さまが少なく残念だったティファニーさん |
ジャズを良く理解している、ケイ柴田(pf) 坂井紅介(b) 加納樹麻(ds) さんの大人の トリオをバックに歌うのが、大層嬉しそうなティファニー(vo)さん。スタンダード 曲が中心の親しめるステージでしたが、週末金曜の賑わいがなく静かな夜でした。 そんな中、ルンバのようなアレンジの ♪Nature Boy は、まどろむむような、 気だるいような感じが、とても素敵で印象的でした。彼女は、声質が良く、良く スウィングもするので、バックのミュージシャンも一緒に楽しみながら歌伴でき、 そんなミュージシャンの楽しさが客席にも伝わってきて、とても楽しめるステージ なのに…残念ですね、お客様が少なくなった、昨今の週末、金曜の夜です。 |
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2009.4.12 Sun 久しぶりの WOONG さんの素晴らしいステージ |
週末は久しぶりの WOONG SAN(vo) さんと、鈴木央紹(ts)秋田慎治(pf)安カ川大樹(b) 大槻カルタ英宣(ds)さんの面々。黒いスパンコールのキャミソールに黒いサテンの パンツスーツで登場した WOONG さん、スタイルがいいのでセクシーで素敵です。 韓国ではトップスターの彼女ですが、日本では「知る人ぞ知る」存在。当店では人気 が高く【B&Sレーベル】の「5人の女」等に3曲参加いただいていますが、ようやく 日本のメジャーなレコード会社からアルバムが出ました。1st.stageは、♪Tell Me All About It ♪It Had To Be You。彼女が春の雨の音を聞いて作詞作曲したという ♪Kopasome は、とても可愛らしい曲で私は大好きです。そして ♪Crazy Little Things Called Love ♪Ain't No Sunshine ♪Don't Be That Way ♪Sweet Georgia Brown ♪Blam It On My Youth、♪My Funny Valentine。韓国からのファンの方が 薔薇の花一輪をプレゼントしていました。誰も知らなかったのですが、実は旧暦の 韓国では、当夜11日は彼女のお誕生日だったようです。2nd.stage でも、韓国語の オリジナル曲 ♪Bise など、9曲も歌いました。アンコールに応えて ♪Yesterday。 いろんな Yesterday や Yesterdays がありますが、これは彼女のオリジナル曲で とても素敵な曲でした。彼女は、中・低音の声がとてもセクシーで、高音は華やか… とメリハリのある素晴らしいシンガーです。店内は彼女の世界に連れていかれた ようで、皆さん大満足の夜でした。CDもたくさん売れて、レコード会社の人たちも 大層喜んでいましたよ。 |
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2009.4.14 Tue 客席が寂しいのが残念なトリオサウンド |
私の好きな、辛島文雄(pf) 川村竜(b) 小松伸之(ds) さんトリオの月曜日、週明けの せいか客席はガラガラでした。でも演奏は、若い二人の成長著しく、スピード感と グルーブ感で熱く萌えたステージで、辛抱強くやってきたことが着実に実ってきて いることを感じさせるサウンドでした。辛島さんによるとピアノが少しエージング されてきて、素晴らしい響きで鳴り、このピアノでソロのレコーディングをしたい というほど気に入ってくださいました。ドックから戻ってきて以来、ピアニストの みなさんが喜んでくださるので、このご時世に大金掛けてオーバーホールした甲斐 があった、と嬉しくなります。みなさんも、ぜひ聴いて確かめてくださいね。 |
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2009.4.15 Wed リリカルなサウンドが印象的なベテラントリオ |
福田重男(pf) 上村信(b) セシル・モンロー(ds) さんのトリオは、激しい集中豪雨の ような雨の夜で、いつもいらっしゃる福田ファンも少なく、寂しい店内でした。 でも、安心して聴いていられるベテランたちによるステージは、音色が奇麗で リリカルなサウンド。特に♪Peacock のイントロは、まさに孔雀が羽を広げている 情景が目に浮かぶようで、大変素晴らしいものでした。ラスト、チャーリー・ パーカーの ♪Relaxin' At Camarillo も、とても印象に残りました。 |
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2009.4.16 Thu 躍動感があり素晴らしい演奏 |
このところお客さまの少ない夜が続いていた《BASS TALK》(鈴木良雄=b, 野力奏一=pf,井上信平=fl,岡部洋=per) でしたが、雨も上がって初夏を思わせる 気候だった昨夜の客席はそこそこ埋まりました。客席に聴いてくださる人が多いと ミュージシャンも自然とエネルギーが沸いてきます。昨夜のステージは、躍動感に 溢れた素晴らしいステージでした。やはり演奏は、聴いてくれる人がいないと、 音楽に魂が入りません。ライブハウスにとって、(営業的にはもちろんですけど) お客さまの存在はほんとに大きいです。 |
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2009.4.17 Fri 《小曽根真 3Days》みなさん大満足の初日 |
小曽根真さんが当店の35周年をお祝いして出演してくださる《小曽根真 3Days》 その準備で何かといろいろ忙しく、このブログ欄もあまり時間をかけて書くことが 出来ない数日が続いていますが… 昨夜はその初日。メンバーは、小曽根さんの他 井上陽介(b) 大坂昌彦(ds) 池田篤(as)さん、それにゲストのティファニー(vo)さん。 初日のステージは、フジTV系ドラマ「喜多善男」の音楽が中心で、そのドラマの中で 30曲くらい作曲されたという中から、美しいテーマソング♪My Tomorrow の他 10曲ほどを演奏。ドラマの中でも歌ったティファニーさんが、すっかりジャズ になったギルバート・オサリバンの♪Alone Again を歌いました。ティファニー さんは、良く伸びる美しい声で、ご自身が作詞作曲したカッコいい♪Far Far Away も熱唱しました。小曽根さんはMC(司会進行)も大変上手で、ドラマ制作のときの エピソードなどを交えて、満席のお客さまの笑いをさそい、和やかでリラックス した店内。2nd.stage ではみんながノリにノッて、アンコールは3度にもおよび、 最後のアンコールには、今ブルーノート東京に出演中で遊びに来ていたハービー・ メイソンさんをステージに呼び出し、ティファニーさんとともに ♪It Could Happen To You を演奏しました。ハービーさんのドラムスは、さすがにタッチが きれいでスムーズなドラミングでした。お客様も大満足した初日。さて、今夜は 何が出てくるのか…とても楽しみです。 |
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2009.4.18 Sat バラエティーに富んだ《小曽根真3Days》2日目 |
《3Days》の2日目は、小曽根真(pf) 井上陽介(b) 大坂昌彦(ds)さんのトリオに エリック・宮城(tp) 岡崎正典(ts) さんが加わってのクゥインテット。昨夜は、 オリジナル曲も多く演奏されました。小曽根さんの「ノーネーム・ホーセス」では、 ダーク・ホース的存在だった岡崎さんのワイルドな部分を新たに発見した、と 小曽根さんがおっしゃっていた、その岡崎さんのオリジナル曲 ♪Red Tag や ♪Third Time。小曽根さんの♪Lazy Uncle、本邦初公開された♪Oasis は、とても 美しいボサノバでした。ラテンにアレンジされた ♪Softry As In A Morning の イントロの素敵なピアノソロには、思わず鳥肌がたちました。そしてアンコール曲 にはブルース…などバラエティーに富んだ選曲で、エリックさんも岡崎さんも、 楽器が良く歌い、素晴らしいステージでした。エリックさんは普段はオーケストラ ばかりで演奏していて、コンボバンドからはあまり声が掛からない、ということ ですが、今回ここでデビューできたと喜んでくださいました。これも小曽根さんの 粋な計らいのひとつだと思います。2nd.stage の最後は、昨夜を越える大ノリで、 アンコールは3回すぎても拍手が鳴り止まないほど。演奏された♪Body and Soul は エリックさんの美しいソロが入り、皆さんの心が伝わってきてとても素敵でした。 2日目もステージと客席がまさに一体となった素晴らしい夜。入り口脇のスペース で新星堂さんが行っているサイン会のCD販売も、最近にない好成績のようでした。 |
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2009.4.19 Sun 私の理想のジャズクラブになった三日間 |
《3 Days》最終日は、小曽根さんと 井上陽介(b) 大坂昌彦(ds) さんのトリオです。 もう3日目なのに、小曽根さんは昼の早い時間からお店に入って、練習をしたり 譜面を書き直したり、準備をおこたりません。音楽に対してあくまで真摯な姿に、 いつもながら頭が下がります。だからこそ人の心に響く音楽が出来るのだと改めて 思います。昨夜のステージは、小曽根さんの作品 ♪Back Street Boy's Blues から はじまり、とても可愛い ♪Lullaby For Rabit。作曲が出来るドラマーは少ない、 とタイトルの由来など愉快に紹介して、大坂さんの♪Saturn's Ring、ドラマーの作 だけあって難しいリズムがたくさん使われています。それから小曽根さんの ♪Stinger。美しいボサノバ ♪Oasis。ベースの井上さんがご自分の愛犬のために 作曲した ♪Hard Cookie Dance では、べースを自由自在に弾きこなし、素晴らしい テクニックを披露してくれました。楽しみながら和やかに時にユーモラスなプレイ で笑いをさそうステージに満席のお客さまも大ノリ。遊びにいらした木幡さん(cor) や三木さん(ts)も参加して店内は大いに盛り上がりました。最後のアンコールの、 心のこもった♪Body and Soul、ありがとうございました。そして最後の最後に、 「ここはミュージシャンのホームのような存在です」と♪Home を演奏してくださり 美しい曲に涙している方もいらっしゃり、私は、胸がじーんと熱くなりました。 この3日間は、鳥肌が立ったり、胸キュンしたり…ステージと客席が一体となった 私が理想とする素晴らしいライブ空間でした。40年以上この業界に関わってきた 中で、小曽根さんは人間的にも音楽的にも、私が尊敬できる数少ない音楽家です。 また改めて思いました。小曽根さん、出演者、関係者の方々、そして大勢のお客様 に感謝しながら、3日間のご報告を終わらせていただきます。 |
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2009.4.21 Tue 先週の余韻が残る…そんな月曜の店内 |
35周年の記念イベント(第1弾)が無事終わり、ホッとして、肩の荷がひとつ降りた ような安堵感で、少し気が抜けた休日でした。さ、また頑張らなくっちゃ…そんな 週明け月曜は、鈴木良雄(b) ハクエイ・キム(pf) 大村亘(ds) さんのトリオ。まだ先週 の賑わいや興奮の空気がただよっている、そんな店内です。ピアノとドラムスの 2人はオーストラリアの音楽大学で学び、卒業後帰国し日本で活動している関係か オーストラリアで活動中のテナーサックス奏者とピアニストが遊びにみえ、飛び 入り参加しました。オーストラリアは今、ジャズの発展途上国ということらしく、 活動中の若いジャズ・ミュージシャンが大勢いて、政府や大使館もいろいろと バックアップしているようです。いま北欧や欧州のジャズが日本でも人気ですが、 やがて豪州のジャズ、南半球のジャズ、なんてジャンルができるのでしょうか… |
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2009.4.22 Wed 音楽に対する熱意が伝わってくるユニット |
《What's Up?》は、増原巖(b)掘秀彰(pf)安藤正則(ds)河村英樹(ts)田中洋一(tp)さんら メンバー全員が揃うのが難しく、毎月出演できないのが残念なくらい回を追う毎に 素晴らしくなっているグループです。演奏曲は、リーダーの増原さんが作・アレンジ した曲がほとんどですが、いい曲が多くて聴きやすく楽しめます。歩くのも大変な 大雨の中いらしてくれたお客さまは、きっと本当のジャズ好きなんだと思います。 ブルーノート東京の後、初めて当店にいらした大学医学部の教授が大層気に入られ CDまでお買い上げくださり、私としても嬉しくなりました。雨でびしょ濡れに なった外人が入って来て「しばらくです」と言われ、ようやっと思い出したところ、 5年ほど前にディディ・ブリッジヲーターのバンドで来日した折、みんなで遊びに 来たオランダ人ドラマーでした。今回はオランダのピアノトリオとしてツアー中で 昨夜はオフだったらしくバンドメンバーに言うと、ぜひ一緒にと♪If I Were A Bell を演奏。彼も大変喜んでいらっしゃいました。Hans Van Oosterhoutさん、難しい お名前です。でも初対面ですぐ仲良く演奏出来るジャズって、いいですよね。 |
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2009.4.23 Thu テーマソングもお馴染みになった岸田さんのグループ |
いつも店内が楽しく盛り上がる《ファンキーボーイズ ジャズバンド》岸田恵士(ds) 山本剛(pf) 香川裕史(b) Qいしかわ(ts,vo) 岡崎好朗(tp) さんの面々。演奏曲は、 危険な関係のブルース♪No Problem、♪Diamond Dust ♪Night in Tunisia ♪Song For My Father、チャリー・パーカーの曲、お馴染みの曲など、みな楽しい 曲ばかり。良くスウィングしていました。岡崎さんのトランペットも素晴らし かったです。自作の詩を読んでホロリとさせたりする岸田さんのMCも、愉快で 楽しめます。このユニットのテーマソングとなっている恵士さんのオリジナル曲 ♪大都会の遊牧民 は、覚えやすいメロディですっかりお馴染みになってきました。 お客さまは、いつものように大変楽しまれたようでした。 |
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2009.4.24 Fri いろんなジャズに接した一日 |
早い時間に、ペコ(伊藤君子)ちゃんやティファニーさん達と一緒にコットンクラブ にロベルタ・ガンバリーニ(vo) さんを聴きに行ってきました。スタンダード曲だけ でしたが、スキャットがとても上手で、説得力のある素晴らしいステージでした。 お店に来てみると、こちらもよくグルーブするステージ。素晴らしい声でバックの ミュージシャンと一体になって歌うえりさんも、ロベルタさんに負けず劣らず素敵 でした。その後すぐまたブルーノート東京にジョシア・レッドマン・トリオを聴きに 行ったのですが、こちらはマニアックで、もの凄く難しいことがらを楽しんで演奏 しているのには驚かされました。とにかくリズムがすばらしく、トリオの3人が 対等の関係で音楽作りをしていることが伝わってきました。でも、一般の人には 解りにくい音楽なのかな、とも思いました。ジャズには様々なスタイルがあって 飽きません。いろんなジャズに接して、脳を刺激され、気持ちのいい一日でした。 |
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2009.4.25 Sat 大人の女性の心に響く円熟のヴォーカル |
ペコ(伊藤君子)ちゃんは、いつも早くからリハーサルをキチンとやりステージに 臨みます。エネルギーの要ることですが、自分のステージをとても大切にして、 お客さまの期待を裏切らないよう努力しているのは、さすがです。特に昨夜は、 初めてのトリオ(林正樹=pf, 佐藤慎一=b, 安藤正則=dsさん)がバックでしたので 念入りなリハでした。で、すっかり十八番(おはこ)となった津軽弁バージョンの ジャズを歌うと、とたんに客席が和やかになります。初めての外人の方は、必ず と言っていいほど彼女のCDをお買い上げになります。日本人でもよく解らない 言葉を、外人はどんな想いで聴いているのでしょうか…。いずれにしろジャジー なサウンドには違いありません。最近のペコちゃんの歌は、大人の女性の心を 打ち、当店でも女性ファンが増え、みなさん感動して、小雨の降り始めた中、 お帰りになられました。 そうそう雨で思い出しました。今夜は、素晴らしいシンガー、シーラ・ジョーダン さんのステージです。80歳を過ぎているのに、なお衰えない素晴らしい声で、 衣装もとてもおしゃれ。生憎の大雨になるようですが、雨の中お越しいただく 価値のあるライブです。ぜひお越しいただき、女性のお手本のような方の素敵な ステージをご堪能いただきたいと思います。 |
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2009.4.26 Sun 感動に満ち溢れた土曜の雨の夜 |
私が待望していたシーラ・ジョーダン(vo)ピーター・ミケリッチ(pf)さんのステージ です。1st.stage には、たまたまお嬢さんといらしていた原朋直(tp)さんがゲスト で入り素晴らしいステージを繰り広げました。まず♪When You Are を歌いながら メンバー紹介されてから ♪How Deep In The Ocean。深い意味を秘めた味のある 曲です。そして曲間にいろんなお話をされながら、アビー・リンカーンの♪Bird Alone、チャーリー・パーカーの♪Confirmation …など。原さんがお帰り になったあとの 2nd.stage はデュオになり、♪Foul In Love With Love ♪Out To Sea ♪You Must Believe In Spring、エラのことを歌った ♪Lady Be Good、ヒストリーを歌い込んだマイルスの♪Little Willie Leaps。 最後に、「何事も Don't Give Up でね」と終わりました。厳しい道を自分を 信じて諦めずに地道に生きて来られた人生が、見事に歌に表れていて、その 素晴らしい説得力あふれる歌に涙している方も大勢いらっしゃいました。きっと 英語が理解出来たら、もっともっと感動が増したかもしれない、と思うと自分の 不勉強が悔やまれ、これからでも遅くはないと自分に言い聞かせました。大雨の中 いらしたお客様はみなさん熱心に集中して聴いていらっしゃいました。素晴らしい 夜をくださったシーラさん、ピーターさん、そしてお客様に感謝致します。 私は♪See you next year!!といってシーラさんをお見送りしました。 |
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2009.4.28 Tue お仲間たちで賑わった[サブスタンス]CD発売記念 |
近藤和彦(as)さんと今泉正明(pf) 上村信(b) 大坂昌彦(ds)さんの発売記念ライブ初日。 月曜日なのでお客さまの入りを心配しましたが、思いやりのあるミュージシャンたち が大勢応援しに来てくださいました。木幡光邦さんご夫妻、中川英二郎さん、CDの プロデュースをした小曽根真さんは地方公演で出席できず、そのかわり事務所の方が いらしたりお花が届いたり。守屋純子さんも駆けつけてくださいました。演奏はCDの 中から順番に演奏されました。ちなみにCDの中では小曽根さんが4曲、岡崎好朗(tp) さんが1曲参加。近藤さんのオリジナル曲が中心ですが、バラエティーに富んでいて 楽しめます。楽器が良く歌いソロも素敵で、素晴らしいステージでした。アンコール には守屋さんと共にチャーリー・パーカーの♪Donna Lee をものすごく速いテンポで 演奏。さすが実力者揃いのサウンドだと思いました。女性ファンも多く、CDも たくさん売れ、発売記念の初日は、盛況のうちに無事終了しました。 |
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2009.4.29 Wed 賑わったゴールデンウィーク前夜 |
ステージはチャリート(vo) さんと 山本剛(pf) 坂井紅介(b) ジーン・重村(ds) さんの トリオ。1st.stage、剛ちゃんの十八番(おはこ)と言ってもいいお得意の♪Misty を インスト演奏すると、客席は大喝采。「剛節」はまだまだ健在のようです。歌は、 ♪The More I See You ♪Falling In Love ♪Estate、スローバラードで、♪Nica's Dream これは彼女がマンハッタン・オーケストラとレコーディングした曲です。 2nd.stage は、♪Watch What Happens、生まれて初めて歌ったという ♪All The Way、♪As Long As He Needs Me ♪Street Of Dreams、そして、 聴きにみえていた岸田恵士(ds) さんをステージに呼び出し ♪Secret Love、 アンコールは♪What A Wonderful World で終演でした。昨夜は、GWの前夜祭 といった夜。お店も賑わいました。ブログを書いている今日、私は、10日ぶりに なるかしら、久しぶりのお休みでゆっくりした一日です。そして明日からはGW。 お店はGWが明けるまで連日の営業です。スタッフ一同、みなさまのお越しを お待ち致しております。 |
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